【2台の日本初上陸モデルも披露】希少新旧アバルトが富士に集結!『グランプレミオ・スコルピオニッシマ』開催

公開 : 2025.04.20 11:45

今年のサプライズは2台のニューフェイス

事前にエントリーリストが発表されていたが、当日のピットには大きなサプライズが用意されていた。それは2021年に発表された『アバルト1000SP』と、1970年『フィアット・アバルト3000スポルト・スパイダー・プロトタイプ』(以下フィアット・アバルト3000)がやってきたのである。

日本初上陸となるフィアット・アバルト3000は、1970年にデビューしたフィアット・アバルト2000スポルト・スパイダー(SE019)の発展型で、355HPを発揮するV型8気筒エンジンをミド搭載する。現存するのは2台だけだ。

往年のフィアット・アバルト1000SPを現代のロードカーとして再解釈して2021年に発表した、アバルト1000SPも日本初お披露目された。
往年のフィアット・アバルト1000SPを現代のロードカーとして再解釈して2021年に発表した、アバルト1000SPも日本初お披露目された。    上野和秀

フィアット・アバルト3000は、完璧なコンディションに保たれていた。今回はル・マン覇者である関谷正徳氏のドライブでデモランが行われ、アバルトらしい豪快なエキゾーストサウンドをメンバーに披露した。

日本初披露となったもう1台がアバルト1000SPだ。アバルト・クラシケが往年のフィアット・アバルト1000SPを、現代のロードカーとして再解釈して2021年に発表された。基本部分はアルファロメオ4Cコンペティツィオーネを用いる。

今回はご先祖となる1000SPの拡大版である1300SPの横に展示され、そのエッセンスが再現されていることが確認できた。

こうして参加者は存分にアバルトのドライビングを堪能し、メンバーとアバルト談議で盛り上がった充実したサソリ漬けの休日となり、満足げな表情で帰途についた。

日本を代表するアバルトのオーナーズクラブであるクラブ・アバルト・ジャポネによる年次イベントだけに、そのレベル世界トップクラスにある。次回のイベントでは、新たなアバルトの姿を見ることができるに違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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