車両価格高騰が目立つも、大人の社交場として熟成 #オートモビルカウンシル2026 会場で感じたこと【日本版編集長コラム#77】

公開 : 2026.04.12 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第77回は『オートモビルカウンシル2026』の雑感です。

2016年の初開催からちょうど10年

4月10~12日に幕張メッセで『オートモビルカウンシル2026』が開催中だ。今年で11回目となり、2016年の初開催からちょうど10年となる。

筆者はスケジュールが合わなかった年が確か1回だけあったが、基本的には毎年、取材に訪れている。ということで10年も経ったことは(部外者ながら)感慨深いものがある。主催者に最大限の敬意を表したいことは、コロナ禍も乗り越えて、こうしてイベントを続けていることだ。

オートモビルカウンシル2026に登場した『イタルデザイン』のブース。
オートモビルカウンシル2026に登場した『イタルデザイン』のブース。    山田真人

今回は開催前に行われた概要説明の会見にも出席し、そこで伝わってきたのは『次の10年への布石』であった。

ホームページなどでお気づきの方も多いかと思うが、今年から新たなキービジュアルと、『車ともっと恋をしよう』というキーメッセージが採用されている。その狙いは、若者、女性、ライト層といった、これまでイベントを知らなかった人たちへの訴求だ。

昨年は3日間で約4万5000人の来場者を集めたが、今年は5万人を目標としているという。

ということで、ユーザビリティ改善と海外からのチケット購入対応などを目的とした公式ホームページリニューアルを実施。チケットもデジタル化、多言語対応を行ったという。企画面では、レストモッドを新機軸のトライアルとして行っているのが特徴だ。

何度も話題に上がった展示車価格の高騰

会場を歩いていると、いつものように多くの知り合いと立ち話になるのだが、そこで何度も話題に上がったのが展示車価格の高騰だ。

オートモビルカウンシルは開催当初から車両にプライスボードを掲げる、車両販売を目的とした『品評会=カウンシル』であることを前提としてきた。そこに向けて各社が選りすぐりの販売車両を持ち込むから、どうしてもイメージしているものより価格は高い傾向にあった。

文中では触れていないが、あまりに状態がよく驚いたアストン マーティン・ラゴンダ。1989年のシリーズ4。
文中では触れていないが、あまりに状態がよく驚いたアストン マーティン・ラゴンダ。1989年のシリーズ4。    山田真人

しかし今年はそれを飛び越えてきた。象徴的な例としては、1964年式ポルシェ904/8が18億円(!)で登場したことだろう。ボードの0を思わず3回数え直してしまったほど。

他にも1972年式スカイライン2000GT-R、いわゆる箱スカが3800万円を掲げていたり、会場の到るところで驚いた。筆者が個人的に好きなランチア・テーマ8.32が468万円で展示されていて、激安車に感じてしまったほどの状況だ。

しかしここで思い出して頂きたいのは、主催者が海外からの来場者を想定していること。為替の問題もあり、ここ数年のクラシックモデル海外流出はよく聞く話で、つまりこれらは国際的な価格、車両の価値というわけだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。

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