【150万円台の小さなチューニングカー】魂を奮い立たせる!日産マーチ12SRの思い出

公開 : 2025.07.19 11:45

マイナーチェンジで12SRはさらに進化

さらに、2005年8月25日に行われたマイナーチェンジで、12SRはさらに進化を遂げた。

まずはエンジン。CR12DEエンジンをベースに、圧縮比アップ、カムプロフィール変更、フライホイール軽量化などの従来からの変更内容に加え、新たに、専用ステンレス製エキゾーストマニホールド、シリンダーヘッドポート研磨加工を採用。これにより抑揚感や高揚感を向上させた、12SRならではのスポーツフィールを目指した。

『クルマを操る楽しさを提供するエントリースポーツ』をコンセプトとしていた。
『クルマを操る楽しさを提供するエントリースポーツ』をコンセプトとしていた。    日産自動車

足まわり、ステアリング系では、ブリヂストン製ポテンザRE-01R(185/55R15 81V)と新造形のアルミロードホイールに合わせ、サスペンション特性を変更し、あわせてパワーステアリングのアシスト特性を変更。また、フロントブレーキローターを大径化し、『走る・曲る・止る』の性能アップを図った。

車体剛性では、既に採用しているテールクロスバーに加え、テールゲートまわりとフロアの剛性を強化し、エンジン及び足まわりの強化に対応。

エクステリアでは、SRシリーズ専用デザインのフロントスポイラー、リアアンダープロテクター、大型ルーフスポイラーを採用。車体下部のエアスパッツなどにより、スポーツ走行に適した空力特性を目指した。

インテリアは専用スポーツシート、専用メーター、専用アルミペダルを採用、グレーとブラックでカラーコーディネートし、スポーツ走行に応えるコクピットとした。

『人の手が入っている』ことが伝わってくる

車両価格は176万4000円にアップしたが、マーチ12SRの完成形と言って良いこのマイナーチェンジ版は本当に素晴らしいかった。当時最上級のハイグリップタイヤであるポテンザRE-01Rを完全に履きこなしているし、チューニングされたステアリングフィールのなんと気持ちよかったことか。

マーチ12SRのチューニングには、旧オーテックジャパンにいた開発者の中島繁治さんという方が大きな役割を果たした。パワステのアシスト特性にしても、何日も徹夜をしてこだわり抜いて完成させたと言う。だからなのか、マーチ12SRに乗ると『人の手が入っている』ことが伝わってくるのだ。

こちらは5ドア。『人の手が入っている』ことが伝わってくるスポーツカーだった。
こちらは5ドア。『人の手が入っている』ことが伝わってくるスポーツカーだった。

クルマはこうでなくっちゃ!

記事に関わった人々

  • 執筆

    木原寛明

    Hiroaki Kihara

    1965年生まれ。玉川大学では体育会ノリの自動車工学研究部に所属し、まだ未舗装だった峠道を走りまくった。最初の愛車(本当は父のもの)は2代目プレリュード(5MT)。次がフルチューンのランサーEXターボ。卒業してレースの世界へと足を踏み入れたものの、フォーミュラまで乗って都合3年で挫折。26歳で自動車雑誌の編集部の門を叩き、紙時代の『AUTOCAR JAPAN』を経て、気が付けばこの業界に30年以上。そろそろオーバーホールが必要なお年頃ですが頑張ります!
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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