ボルボ、デザイン責任者が2年で退任 「家族との時間を大切に」 異業種の出身

公開 : 2025.07.24 18:45

ボルボで2年間デザイン責任者を務めたジェレミー・オファー氏が退任しました。同氏は工業デザインのコンサルティングや商用EVのデザイナーを経て、2023年に入社したばかり。後任は正式には決まっていません。

正式な後任者は未定

ボルボのデザイン責任者であるジェレミー・オファー氏が辞任した。在職期間は2年だった。

同氏の採用に関わった前CEO、ジム・ローワン氏もわずか数か月前に辞任したばかりだ。

ボルボで2年間、デザイン責任者を務めたジェレミー・オファー氏
ボルボで2年間、デザイン責任者を務めたジェレミー・オファー氏

両氏はともに異業種から移籍してきた人物だ。ローワン氏は、以前はダイソンのCEOだった。オファー氏はコンサルティング会社などで工業デザインを手掛けた後、商用EVのスタートアップ企業、アライバル(現在は消滅)で6年間にわたりチーフデザイナーを務めていた。

ニュースサイト『カー・デザイン・ニュース』の報道によると、オファー氏は家族との時間を大切にするために辞任を申し出たという。同氏は、英国とスウェーデンのヨーテボリにあるボルボ本社を往復する生活を送っていた。

現在、ボルボのデザイナーであるニック・グロネンタール氏が暫定デザイン責任者に任命されている。

正式なデザイン責任者はまだ決定していないが、最近、ボルボの親会社である吉利汽車のデザイン担当顧問に就任したポールスターの元CEO、トーマス・インゲンラート氏が人事に大きな影響を与えると思われる。

ボルボの現CEOであるホーカン・サミュエルソン氏は、欧州の自動車専門誌『オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ』に対し、インゲンラート氏の意見はボルボ社内で「非常に重視される」と述べ、「デザイナーの指導にも貢献する」とした。

「彼からは、わたしがすべきこと、またはすべきでないことについてもアドバイスをもらえるでしょう」とサミュエルソン氏は付け加えている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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