プロトタイプだけの超高性能 ポンティアック・トージャン(2) きっと完成時はドッカンターボ
公開 : 2025.08.17 17:50
とても状態の良いトランザムのような走り
ブレーキは、ポンティアックのトランザム用オプションが組まれているだけ。300km/h以上の速度域では、明らかに役不足なはず。そのかわり、英国の一般道を走らせるのに、過剰ではないパワー感ではある。
4速ATは、太くなったトルクに合わせてアップグレードされている。停止中にDを選択すると勢いよく繋がり、ブレーキペダルを踏んだままでもトージャンは進みたがる。800馬力の勢いではないとしても、確かに速い。

「とても状態の良い、トランザムのような走りだと思います。特に、サスペンションの設定は最高ですね」。カウランドが話す。乗り心地は快適で、ステアリングも正確。典型的なアメリカン・マッスルカーとは、印象が大きく異なる。
時速200マイル以上の性能はプロトタイプだけ
最高速度は時速206マイル(約331km/h)だという、開発者のラッセル・クヌーセン氏の主張は、大げさなものではないだろう。カウランドも、そう考えている。V8エンジンに並ぶターボの大きさと、バンクスの技術を鑑みれば、不可能ではない。
量産車だと表現することに疑問は残るが、1985年から1991年にかけて、136台のトージャンが提供されたことも事実ではある。限られた生産数ながら、ポンティアックの期待へ応えた内容でもあった。

それでも、殆どには自然吸気のV8エンジンが載った。ターボチャージャーやスーパーチャージャーを希望した顧客は、1人づつしかいなかった。300km/h以上の性能が与えられた例は、プロトタイプだけだったことも間違いではない。
実は、クヌーセン・オートモーティブ社は、アメリカ・ネブラスカ州で事業を続けている。「他社がボディを与えたモデルとして、当時では優れたデザインの1つだったと思います。充分な注目も集めましたよ」。クヌーセン本人が振り返ってくれた。
ポンティアック・トージャン・ツインターボ(1985~1991年/北米仕様)のスペック
北米価格:6万2000ドル(新車時)
生産数:136台(トージャン合計)
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:331km/h
0-97km/h加速:7.3秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1510kg
パワートレイン:V型8気筒5733cc ツインターボチャージャーOHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:811ps/4800rpm
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:4速オートマティック(後輪駆動)









































































































