今は跡形もない? 解体寸前の貴重なクラシックカー 40選(前編) ジャンクヤード探訪記
公開 : 2025.11.23 11:25
米国の巨大ジャンクヤードを巡り、スクラップ同然のクルマにレンズを向ける探訪記シリーズ。今回は、ロッキー山脈を望むコロラド州の大地で見つけた、今はもう解体されて存在しないかもしれない廃車を紹介します。
もくじ
ーロッキー山脈を望むコロラドの大地で
ー雄大な景色
ーポンティアック(1954年)
ーボルボP1800
ープリムス・スペシャル・デラックス(1950年)
ーウィリス・ジープ・ステーションワゴン(1949/1953年)
ージャガーXJ-S(1983年)
ーシボレー(1940年)
ーハドソン(1949年)
ーフォード・サンダーバード
ーフィアット124スポルトスパイダー(1975年)
ーダッジ・ランページ・プロスペクター(1984年)
ーランブラー・アメリカン(1958年)
ーフォード(1950年)
ーマーキュリー・モントクレア(1960年)
ーフォード・ランチワゴン(1952年)
ーフォード・メインライン(1951年)
ーマーキュリー・モントレー(1954年)
ーフォード・カスタムライン(1952年)
ーシボレー・セダン・デリバリー(1951年)
ージャガーMk VII
ロッキー山脈を望むコロラドの大地で
デンバーから北へ約80km、米国コロラド州ウィンザーにあるジャンクヤード『マーティン・サプライ(Martin Supply Inc)』で、筆者は素晴らしい朝を過ごした。
同ヤードは半世紀以上も前からこの場所にあり、そのことは驚くほど豊富な在庫にも表れている。筆者がこれまで訪れた他の廃車置き場とは違って、ここでは金属スクラップのリサイクル事業も盛んに行われていた。

そのため、敷地の前面は巨大な機械がアルミ缶や古い洗濯機を粉砕する活気にあふれていたが、裏手は1000台以上のクラシックカーが並ぶ静寂の海で、野ウサギが走り回る音だけが聞こえた。
筆者の訪問からしばらく後、このヤードはアンデルセン・セールス&サルベージという別会社に売却されたようだ。2021年には「改修と清掃のため閉鎖」となっていたが、その後再開したらしい。「清掃(clean-up)」という言葉にはいささか不穏な響きがある。あまり徹底しすぎていないことを願うばかりだ……。本稿では、訪問時に発見した印象的な廃車を紹介したい。
雄大な景色
この素晴らしい景色を目に焼き付けてほしい。ここを隅々まで探索するのに4時間かかったが、この写真をよく見ると、見逃してしまったクラシックカーがまだたくさんある。レストア用のプロジェクトカーもあったが、在庫の大半は部品取り車で、徹底的に部品を剥ぎ取られた車両も少なくない。右手前のオレンジ色の車両は、骨組みだけがむき出しになっている。これが何のクルマか分かるなら、間違いなく筆者よりお詳しい。

ポンティアック(1954年)
この1954年式ポンティアック・ハードトップの背後には、雪を被ったロッキー山脈がかすかに見える。コロラド州のナンバープレートにも描かれるロッキー山脈は、北のブリティッシュコロンビア州から南のニューメキシコ州まで約4800kmにわたり連なり、この廃車置き場からも50kmほどの距離にある。

ボルボP1800
米国のジャンクヤードにある欧州車と言えば、通常、数台のフォルクスワーゲン・ビートル、バス、カルマンギア、そして稀にMGやトライアンフ・スピットファイアなどが並ぶ程度だ。しかし、マーティン・サプライ社は、この魅力的だがみすぼらしいボルボP1800を含め、複数の欧州車を保管していた。
ボルボ1800は1961年から1972年に生産されたスタイリッシュなクーペで、ショールームの目玉となり、ブランドの知名度向上に貢献した。米国は、その最大の輸出市場であった。

























