2025年版 欧州で最も燃費の良いクルマ 10選 「実燃費」や走り、乗り心地も評価

公開 : 2025.08.17 18:25

欧州WLTPサイクルに基づく燃費性能が最も高い10台を、AUTOCAR英国編集部がピックアップしました。実際の使用環境で計測した実燃費や、その他の特徴についても紹介。トップは少し意外な「あのクルマ」でした。

欧州の低燃費車(PHEVやEVは除く)

今回は、欧州のWLTPサイクルに基づき、英国で販売されているクルマの中で最も燃費が良いものを10台、ランキング形式で紹介する。AUTOCAR英国編集部による実燃費計測や試乗レビューも添えている。

多くのドライバーは長年、クルマ選びにおいては燃費の良さを優先してきたが、今ではその重要性がさらに増しているようだ。燃料価格の変動や環境意識の高まりにより、経済的なクルマの魅力はかつてないほど高まっている。ただ、市場には非常に多くのモデルが存在し、本当に低燃費で良いクルマを見極めるのは簡単なことではない。

メーカー公称値と実測値を交えつつ、英国で販売されている低燃費のクルマを紹介していく。
メーカー公称値と実測値を交えつつ、英国で販売されている低燃費のクルマを紹介していく。

自動車メーカーが公表している公式の燃費(いわゆるカタログ燃費)を確認することも重要だが、これらの数値は多くの場合、理想的な条件下で測定されたものであり、現実の世界では容易に再現できないものだ。そのため、AUTOCAR英国編集部は独自の燃費測定を行っている。

この記事には、ガソリン車、ディーゼル車、マイルドハイブリッド車、フルハイブリッド車が掲載されている。ただし、プラグインハイブリッド車(PHEV)は、公式の燃費数値が非現実的で、大型バッテリーの充電率に依存していることが多いため、ここでは除外している。

また、電気自動車(EV)も除外しているが、航続距離の長いEVについては別の記事で紹介している。

公称燃費に基づくトップは、欧州仕様の新型マツダ2だが、実際の燃費は記事を読んで確認してほしい。

毎日の通勤、予算重視の購入、二酸化炭素排出量の削減など、どのような目的でも構わないが、これらのクルマは燃料1Lあたりの走行距離を最大限に伸ばすために最良の選択肢となるだろう。

(翻訳者注:各モデルの装備や価格は英国仕様に準じます。英国市場に未導入、または販売終了したモデルについては取り上げていません。また、各モデルの「実燃費」は英国や欧州の道路での計測値です。)

1. マツダ2

デザイン:7点 インテリア:8点 パフォーマンス:6点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:低燃費のパワートレインにより維持費が安い 驚くほどシャープなハンドリングと楽しい走り トヨタの技術力とマツダのデザイン要素が調和
短所:トヨタ・ヤリスと基本的に同じクルマで、価格が少し高め もっと運転しやすいクルマが他にある
メーカー公称燃費:26.3km/l
実燃費:21.3km/l

「好感が持て、低燃費で誠実、そしてダイナミックな楽しさも十分に備わっているので、依然として競争の激しいBセグメントのカテゴリーでも堂々と存在感を発揮している」
――ジェームズ・アトウッド、副編集長(AUTOCAR英国編集部)

1. マツダ2
1. マツダ2

マツダ2は、26.3km/lという驚異的な燃費性能を誇る、現在英国で販売されている中で最も経済的なクルマの1つである。

このデザインにどこか見覚えがあると感じるかもしれない。その通りだ。欧州で販売されている現行型のマツダ2は、実質的にトヨタ・ヤリスのリバッジ版で、基本構造の大部分とハイブリッド技術を共有している。

しかし、単なるコピーではない。ヤリスには最高出力130psの仕様を含む複数のパワートレインが用意されているが、マツダ2には115psの1.5L 3気筒ガソリンハイブリッドが1種類のみ搭載されており、0-100km/h加速は9.2秒だ。

AUTOCAR英国編集部がマツダ2を長時間試乗したところ、燃費は21.3km/lと、マツダの宣伝する数値ほどではないものの、非常に優れた結果を出した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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