トヨタ・セリカ フォード・カプリ ヴォグゾール・フィレンザ(1) 3車3様の小柄クーペたち
公開 : 2025.10.25 17:45
1クラス上の車内 少し拍子抜けな走り
車内も同様。クリームとブラウンのツートーンでコーディネートされ、雰囲気は1クラス上にある。運転席へ座ると、3スポークのステアリングホイールがオシャレ。クラクションのボタンは2つあり、市街地と郊外用で音量が異なる。
スピードとタコ・メーターの他に、補機メーターもズラリ。背が高いトランスミッション・トンネルから手元へシフトレバーが伸び、いかにもスポーティな配置だ。

ところが発進すると、やや拍子抜け。ステアリングは遊びが多く曖昧で、フロントタイヤの状態を把握しにくい。グリップ力も高くはない。エンジンは6500rpmまで積極的に回り、シフトレバーは滑らかに倒せるけれど。
アメリカンなクルーザーとして走らせるのが、初代セリカの正解。自然な姿勢で座れ、エンジンサウンドは軽快。速くはないが、運転は楽しい。クラッチペダルは軽く踏め、操縦系の配置も望ましい。半世紀も前のクルマだとは、感じにくい。
ジェットエンジン時代へ同調したカプリ MkII
1974年に登場した、カプリ MkIIの完成度も高かった。スタイリングはエキゾチックで、ジェットエンジン時代へ完全に同調していた。同時にメカニズムは先代譲りで、生産コストを抑えつつ、整備性の良さを叶えていた。
サスペンションは前がマクファーソンストラットで、後ろはリーフスプリングのリジットアクスルと、旧来的な構成。それでも、長方形のヘッドライトと短いボンネットで、新鮮味が醸し出されていた。大きなテールゲートは、実用性を担保した。

インテリアでは、ダッシュボードを刷新。ステアリングは小径になり、メーター類も充実した。エンジンは、2.0L 4気筒の「ピント」ユニットを獲得。SOHCで99psを発揮し、0-97km/h加速は10.4秒とセリカを凌駕。最高速度は170km/hだった。
この続きは、トヨタ・セリカ フォード・カプリ ヴォグゾール・フィレンザ(2)にて。






























































































