究極形は赤いTME 三菱ランサー・エボリューション VI(1) グループA直系ハードを再確認

公開 : 2025.12.03 18:05

考えられた人間工学 実用的なラリー・ホモロゲ

インテリアは、ロータス・エリーゼのようなストイックさではないものの、高級感へ浸れるわけでもない。通常のランサーとの違いは限られ、走りの能力を誇示するのは、レカロ社製バケットシートとホワイト・メーターくらいだろう。

人間工学は、良く考えられている。シフトレバーは、自然に左手を下ろした先にあり、ペダルはヒール&トウしやすいポジション。モモ社製のステアリングホイールは、角度の調整域が広く、リムは握りやすい。メーターが隠れることもない。

三菱ランサー・エボリューション VI(1999〜2000年/英国仕様)
三菱ランサー・エボリューション VI(1999〜2000年/英国仕様)

レカロ・シートの座り心地は絶品。ラリーレイドな見た目だけでなく、しっかり身体を保持してくれる。太ももを受け止めてくれる、長めの座面もうれしい。

内装の水準は、日本の量産サルーン水準。上質ではないが、ドアハンドルやスイッチ類など、製造品質が低いわけではない。大人4名が座れる空間は確保され、荷室も充分に広い。実用的なラリー・ホモロゲーションだ。

走りの印象とスペックは、三菱ランサー・エボリューション VI(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

三菱ランサー・エボリューション VIの前後関係

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