発見! ポルシェ秘蔵のコレクション(前編) 計画中止となった「幻」のプロトタイプ

公開 : 2026.01.01 11:25

ポルシェ・タイプ995(1978年)

タイプ995の設計指針は、燃費、安全性、低排出ガスに重点を置いていた。928をベースに開発され、気筒休止システム付き3.0L V8エンジン、あるいは2.2L直列4気筒エンジンが用意された。電子制御式デュアルクラッチ・オートマティック・トランスミッションにより、少なくとも理論上は燃費を向上させた。

ポルシェ・タイプ995(1978年)
ポルシェ・タイプ995(1978年)

ポルシェ924カレラGTR(1980年)

924カレラGTRもまたホモロゲーション・スペシャルだ。ポルシェは1980年、グループ4規定を満たすため17台を製作した。大型インタークーラー、一体型ロールケージ、調整式サスペンション、935から流用した大型ブレーキを装備している。

ポルシェ924カレラGTR(1980年)
ポルシェ924カレラGTR(1980年)

ヘス・ポルシェ シングルトラック356(1980年)

楽器製造業者ペーター・ヘス氏は3年半をかけて、356のエンジンを積んだバイクを一から製作した。心臓部はスーパー90の1.6L直列4気筒エンジンで、出力は60psに制限されている。それでも最高速度は約240km/hに達する。

ヘス・ポルシェ シングルトラック356(1980年)
ヘス・ポルシェ シングルトラック356(1980年)

計器盤、シャフトドライブ、フォークはBMWのバイクから流用した。フレームはヘス氏が設計し、エンジン温度を制御するためオイル容量を増やし、2基のオイルクーラーを搭載。世界に1台しかないこのバイクは完成度が高く、ドイツ当局から公道走行の認可を得ている。

ヘス・ポルシェ シングルトラック356(1980年)
ヘス・ポルシェ シングルトラック356(1980年)

ポルシェ959風洞実験車両(1982年)

この959の初期プロトタイプは、1982年に風洞実験で使用された。ここから発展したコンセプトモデルがフランクフルト・モーターショーでファンを驚かせたのは、その翌年のことだ。テスト車両のスポイラーはトランクリッドに一体化され、車体下部にはプラスチックカバーが装備されている。ボディ全体に手書きのメモが残されているのは、Cd値0.31という空気抵抗係数を達成するまでに数多くの調整が行われた証だ。

ポルシェ959風洞実験車両(1982年)
ポルシェ959風洞実験車両(1982年)

ポルシェ959コンセプト(1983年)

959はフランクフルト・モーターショーでコンセプトモデルとして初公開された。911の過激な進化形で、FIAのグループB規定に適合する圧倒的なパワーを持つフラッグシップカーを予見していた。コンセプトと量産モデルの外観上の差異としては、フロントバンパーに追加されたエアベント、ドア後方のエアインテーク、異なるホイールなどがある。

(翻訳者注:この記事は「中編」へ続きます)

ポルシェ959コンセプト(1983年)
ポルシェ959コンセプト(1983年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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