発見! ポルシェ秘蔵のコレクション(後編) 伝説のル・マン耐久レーサーに超希少スーパーカーまで

公開 : 2026.01.01 12:05

ドイツ・シュトゥットガルトには、普段見ることのできない数百台の貴重なポルシェがひっそりと保管されています。ワンオフのテスト車両から歴史的なレーシングカーまで、秘蔵のコレクションを一部だけご紹介します。

ポルシェボクスターのテスト車両(1993年)

968由来のボディの下には、初代ボクスターのエンジンと駆動系が隠されている。このフランケンシュタイン的な車両は、新開発の機械部品に関するデータ収集のため、世界各地の過酷な気候条件下で何千kmもテスト走行を行った。こうしたテスト車両の大半は最終的にスクラップ処分となるが、この1台は廃棄を免れている。

ポルシェ・ボクスターのテスト車両(1993年)
ポルシェ・ボクスターのテスト車両(1993年)

初代ボクスターは完全新設計のモデルで、1993年のデトロイト・モーターショーでコンセプトカーが披露された。公道を走るテスト車両には巧妙なカモフラージュが施され、ボクスターが968の単なる進化形であるかのように見せたが、両モデルは主要コンポーネントを一切共有していない。

ポルシェ・ボクスターのテスト車両(1993年)
ポルシェ・ボクスターのテスト車両(1993年)

ポルシェ911のテスト車両(1996年)

新開発の996型911のデザインを報道陣や一般の人々から隠すため、あらゆる手が尽くされた。このテスト車両では、996の流線型のヘッドライトユニットを隠すためにフェイクの直立型ヘッドライトを取り付けている。これは過去との繋がりを断ち切る新しいデザイン要素で、物議を醸した。

ポルシェ911のテスト車両(1996年)
ポルシェ911のテスト車両(1996年)

防弾ポルシェ911(1997年)

この唯一無二の防弾911は、敵から銃口を向けられるような環境下で運転する愛好家のためのポルシェだ。4インチ厚のフロントガラスと戦略的に配置されたスチール製インサートにより、乗員を銃撃から保護した。標準車より約180kg重いものの、それでも「911らしい走り」を実現しているという。

防弾ポルシェ911(1997年)
防弾ポルシェ911(1997年)

ポルシェ911のカットボディ(1997年)

コレクションには、ボディを一部剥がして外から見えない部品を露出させた車両も保管されている。こうした車両は世界各地のモーターショーや新型車発表会で展示されることが多い。写真のモデルでは、996型911における水平対向6気筒エンジンの収め方を見ることができる。

ポルシェ911のカットボディ(1997年)
ポルシェ911のカットボディ(1997年)

ポルシェ911 GT1シュトラッセンバージョン(1997年)

レーシングカーの911 GT1はホモロゲーション取得のため、公道走行可能なモデルとして『シュトラッセンバージョン(公道バージョンの意)』に改造された。959の後継機として期待され、高性能で希少価値が高く、そして途方もなく高価だった。キャビンとリアアクスルの間に搭載された3.2L水平対向6気筒エンジンは約550psという、当時としては驚異的な出力を誇った。シュトラッセンバージョンは約25台生産された。

ポルシェ911 GT1シュトラッセンバージョン(1997年)
ポルシェ911 GT1シュトラッセンバージョン(1997年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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