壮大なシンフォニーの「M3 CSL」 今でも驚異的な「M5 CS」【BMW M2 CS比較試乗 傑作を超えるか?(2)】
公開 : 2026.01.24 18:10
徹底した軽量化で1385kgへ削ったE46型M3 CSL 4.4L V8ツインターボで超絶パフォーマンスを誇ったF90型M5 CS 最新G87型M2 CSの魅力と能力を、UK編集部が3台の比較で探る
もくじ
ー3.2L直6エンジンが放つ主張の強烈さ
ードライバーが努力しただけ濃厚に報われる
ー一緒の時間が増すほど意のままに
ー長所が絶妙に融合した近年のベストM
ー番外編:深夜に飛ばした真新しいM3 CSL
ーM2 CSにM3 CSL、M5 CS 3台のスペック
3.2L直6エンジンが放つ主張の強烈さ
BMW M2 CSの本領を解き放てば、F90型M5 CSとE46型M3 CSLへ通じる特徴が顕になる。まるで、輝かしい時代をオマージュしたように。
M3 CSLの積む「S54型」3.2L直6エンジンが発する主張の強烈さは、どんな最近のMモデルにも敵わない。機械音と吸気音が重なるシンフォニーは壮大。37.6kg-mの最大トルクを得るには、4900rpmが必要になる。360psに至るのは、7900rpmに達した時だ。

M2 CSは、あからさまに速い。2750rpmから66.1kg-mの大トルクが湧き出るから。それでも、音響的にはM3 CSLの方が高速。アクセルペダルの角度を深めるほど、響きは刺激的に変化する。特に6000rpm以上でのクレッシェンドは、鳥肌モノ。
だが、強化エンジンマウントのおかげで、通常よりM2 CSの刺激も増している。Mパフォーマンス・マフラーを組めば、更に劇場感は高まるはず。
ドライバーが努力しただけ濃厚に報われる
M2 CSの乗り心地は、徹底した姿勢制御で荒れた路面での硬さを隠さない、M3 CSLを彷彿とさせる。同時に数100kg増しの車重を受け止め、包み隠し、路面との設置性が高度に保たれる様はM5 CSへ通じる。アダプティブダンパーの恩恵だろう。
コーナリングの精彩さも、2台の印象が絶妙にクロスオーバーする。最新の電子制御技術により、出色の敏捷性を叶えつつ、巧妙に統制されている。

クイックなステアリングラックが組まれ、トレッドが拡幅されたM3 CSLだが、軽快感はM2 CSへ及ばない。反面、精緻な回頭性と滑らかさ、秀抜のバランスには唸らされる。太いミシュラン・タイヤを振り回したいと思わせる、信頼感を築ける。
1歩踏み出せば、見事な漸進性と繊細さで応える。限界へ迫るほど、研ぎ澄まされた能力が表出する。ドライバーが努力しただけ、濃厚に報われる。
一緒の時間が増すほど意のままに
かたやM5 CSは、過剰なパワーが興奮の中心。スタビリティ・コントロールを切り、後輪駆動モードにし、コーナーで6割ほどのパワーを開放すれば、リアのピレリ・コルサは滑らかにサイドスライドを始める。アングルを絞るか緩めるかは、ドライバー次第だ。
四輪駆動モードを選べば、積極的で正確なステアリングへ魅了されつつ、4.4L V8ツインターボを完全に開放できる。その勢いは、今でも驚異的で間違いない。

踏み込む自信を抱かせ、運転技術まで高めてくれる。一緒の時間が増すほど、意のままに操れるようになる。筆者が知る限り、この能力はスーパーサルーン随一だと思う。































































































































































































