フルモデルチェンジ級の大改良 BYD アット3「エボ」(1) 前駆から後駆へ転換 ツインモーターなら449ps 実用性も拡大
公開 : 2026.03.11 18:05
フルモデルチェンジ級の改良を受けたアット3 シングルで312ps、ツインで449psへ上昇 広々車内に主張の強い内装 ソフトなサスにヘビーなステアリング 実航続430km UK編集部が試乗
実質的にモデルチェンジ級の改良
BYDが、アット3で英国や日本へ進出してから数年が立つ。その間に、バッテリーEV市場は大きく変化した。お手頃な価格で充分な距離を走れるモデルは、確実に選択肢が増えている。勢力図が3年前と変わったとしても、不思議ではない。
シェア拡大を目指すBYDも、黙ってはいない。2026年仕様として、アット3には大幅な改良が施された。見た目は僅かにシャープさを増し、前輪駆動から後輪駆動へ見直され、実用性も高められている。実質的に、モデルチェンジと表現しても過言ではない。

英国へ導入されるアット3は、2種類ある。デザイン・グレードには312psの駆動用モーターがリアに載り、航続距離は508km。エクセレンス・グレードはツインモーターの四輪駆動で、航続距離は469kmへ短くなるが、総合で449psへ上昇する。
駆動用バッテリーは、74.8kWhのリン酸鉄リチウム(LFP)で、制御電圧は400Vから800Vへ倍増。急速充電は最大220kWで、10%から80%へ最短25分で回復できる。
スタイリングの変化は小さめ 装備は充実
スタイリングは、フェイスリフト前と大きくは違わない。リアまわりは従来より上品になったように見え、眉毛のようなデイライトは、少し前の小さなメルセデス・ベンツにも似ている。お手頃な電動SUVとして、悪くない雰囲気といえる。
他方、モデルを定義付けるような特徴があるわけでもないだろう。100mほど離れたら、アット3なのかどうか、見分けることは難しいように思う。

基礎骨格はe-プラットフォーム3.0で、サスペンションは後ろが4リンクから5リンクへ更新。乗り心地と操縦性を高めたと、BYDは主張する。
基本装備はかなり充実し、廉価なデザインでも360度カメラにヒートポンプ式エアコン、パワーシートなどが備わる。上級グレードなら、パノラミック・サンルーフにヘッドアップディスプレイ、リアのシートヒーターなどが追加される。
大部分がソフト加工された主張の強い内装
薄味のボディと異なり、インテリアの主張は強め。ドアハンドル部分は丸く出っ張り、エアコンの送風口はエッグスライサーのよう。足元のスピーカーは、メッシュ状のグリルではなく、数本の弦で接触から守られる。
ダッシュボード上には、横向きで固定された15.6インチのタッチモニターと、8.8インチのメーター用モニター。シフトセレクターは、ステアリングコラムから伸びる。

内装の素材は、ほぼ全面がソフトタッチ加工され、硬質なプラスティックは殆ど露出していない。シートは、このクラスとして座り心地は褒められるが、表面の素材は樹脂感が強め。電動で位置を調整できる、ランバーサポートがうれしい。
運転姿勢は、小柄な大人なら快適なはず。他方、シートやステアリングコラムの調整域が狭く、身長の高い人はしっくり来ないかも。見慣れたデザインへ改められたステアリングホイールだが、触感はもう少し改善できるだろう。
































































































































































