実はまだ買えるロータス・エミーラ『ファーストエディション』(後編) 唯一無二の内燃機関ミドシップスポーツカー感
公開 : 2026.03.11 11:45
ロータスのミドシップスポーツカー、『エミーラ』の3モデル、『ターボSE』、『2.0ファーストエディション』、『V6ファーストエディション』(6速MT)を一気に試乗します。編集部ヒライのレポート、その後編です。
エリーゼの進化した先にある
続いて乗ったのはエミーラの2.0ファーストエディション。試乗車のボディカラーが黄色で、何だかときめいてしまった。いかにもロータスのイメージ通りで、エミーラがエリーゼの進化した先にあることを改めて感じたのだ。
ターボSEに比べて出力で41ps、トルクで50Nm低いスペックだが、重量は1446kg(2025年モデルのターボ)と11kg軽い。だからなのか、身のこなしがさらに軽快な印象。乗り比べるとターボSEが過激に思えるほどで、バランスはこちらのほうがいいように感じた。結論を先に書くと、今回の個人的ベストバイでもある。

ちなみにこれは3台共通だが、コクピットから見えるボンネットの峰がエリーゼを思い出させるもので、それが黄色だと、よりエリーゼ感が増して嬉しくなった。聞けばヘッドデザイナーが30年来ロータスに在籍する人物ということで、意識した部分もあるのだろう。
最後に乗ったのはV6ファーストエディション。実はV6だけ試乗経験がなく、この日、一番楽しみにしていた。しかもマニュアルモデルとは! 乗り込んで昔ながらのデザインとなるシフトノブ下を除くと、格子越しにマニュアルトランスミッションのシフトリンケージが見えて、これまたエリーゼを思い出し胸の鼓動が高まってきた。
V6は、甲高いスーパーチャージャーのサウンドに感心してしまった。今どき、こんなにもわかりやく機械音を味わえるクルマは他にないように思う。車内で思い出したのはなんと、037と呼ばれるランチア・ラリーのスーパーチャージャーだった!
結局、短い試乗時間では運動性能を味わうよりも、そのサウンドばかりが気になってしまったが、エンジンの性格からするとATとの相性もよさそう。2026年モデルに用意されたV6SEも気になるところだ。
2026年モデルで最後ではない
思い起こせば、コロナ禍にデビューしたエミーラは世界的な電動化の流れもあり、正直言って存在感は決して強いものではなかった。その後、原材料高騰や為替レートなど、不運も重なっているように思う。
ということで今回試乗したモデルの価格は、ターボSEが1823万1400円、2.0ファーストエディションが1661万円、V6ファーストエディションが1573万円と、ロータスという車名からイメージするものよりかなり高価な印象だ。

ちなみにエミーラは2026年モデルで最後という発表はなく、今のところ作り続ける予定。つまり、アルピーヌA110やポルシェ・ケイマンといった、フェラーリやランボルギーニなどスーパーカー系ではない純内燃機関ミドシップスポーツカーの生産終了が迫る中で、エミーラは貴重な存在となりつつある。
A110は次期モデルでEVになることが公言され、ケイマンはEV専用から切り替えるというUK編集部のレポートもあるが、実現は随分と先になるだろう。そういった貴重な存在に対する対価と考えれば納得ができ、実は周回遅れのように見えて、気が付けばフロントランナーになっている(と書いた直後、当記事公開直前にアルピーヌから新型のシャシーが発表され、ICE=エンジンも搭載可能としてきた)。
電動化されていない純内燃機関のミドシップスポーツカーとして、もうすぐ唯一無二の存在となるであろうロータス・エミーラ。それが現在の姿なのである。




















































































