46歳編集記者 vs 21歳アルピーヌF1ドライバー(後編) モータースポーツでフィットネスが秘める「大きな可能性」

公開 : 2026.01.23 17:25

モータースポーツで注目を集めるフィットネス

今回の取材に協力してくれたクレマン・ル・ヴィエネスさんは、陸上競技分野でスポーツ科学の研究を始めた。その後、神経科学の修士号を取得し、モータースポーツにおける神経筋疲労に関する博士号研究に取り組んだことがきっかけで、現在のアルピーヌF1チームでの職務に就いた。

ル・ヴィエネスさんは、近年モータースポーツにおけるフィットネスへの関心が急速に高まっているが、まだ大きな可能性が秘められていると語る。「陸上競技では、選手のことはすべてわかっています。映像分析やフォースデッキなどを活用し、選手の長所と短所を把握しているんです。モータースポーツの世界に移った時は、『あれっ、データが全然ないじゃないか』という感じでした」

ポール・アロンの2026年シーズン活躍を期待したい。
ポール・アロンの2026年シーズン活躍を期待したい。    アルピーヌ

だからこそアルピーヌは、ドライバーのフィットネスをテスト・評価する体制を構築し始めている。ただし、陸上競技選手とは異なり、要求が多岐にわたるため、まだ発展途上である。

しかし、教育の側面もあるとル・ヴィエネスさんは説明する。「アカデミーにはカート競技の若手ドライバーがいますが、ジムに行ったこともなければ、身体能力や認知能力の重要性を理解していない人もいます。わたし達の役割は彼らにその重要性を理解してもらうことです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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