SUV向けプレミアムタイヤ『ブリヂストン・アレンザLX200』 上手にたわませ、乗り心地と操縦性を作り出す【タイヤの達人が公道テスト】

公開 : 2026.02.10 11:45

音振試験路と呼ばれるNVHが試される道路

一般道試乗は、メルセデス・ベンツGLCで行った。タイヤサイズは255/40R20 105W。走り出してまず感じたのは、その静かさだった。耳を圧する音圧が明らかに少なく、耳へのストレスが少ない。

西湘バイパスに乗り入れる。ここは路面の継ぎ目がきつく、関係者の間では『音振試験路』と呼ばれるくらいノイズ、バイブレーション、ハーシュネスのいわゆるNVHが試される道路だ。

テストを担当したタイヤの達人、斎藤聡。テスト車メルセデス・ベンツGLCと。
テストを担当したタイヤの達人、斎藤聡。テスト車メルセデス・ベンツGLCと。    神村聖

走りだしは、極めて快適。スルスルと滑らかにタイヤが転がる感覚が心地よい。問題の継ぎ目(多数あり)は、最初こそ強めの突き上げを予想して身構えていたが、そのショックは驚くほどマイルドだった。特設コースのロープの乗り越えで感じたタイヤのダンピング(縦バネ)の適度な効きが、ここでも表れている。

しかも70km/hでの段差の乗り越えでは、突き上げの角がマイルドで、不快さが大幅に緩和されている上に、ショックが尾を引かず、スーッと収束。これにより、スッキリした感触、滑らかな乗り心地、静粛性の高さとの相乗効果で、上質な乗り味まで感じられる。

今までで一番心地よく走れた

西湘バイパスから小田原厚木道路に乗りかえてみる。ここは路面の荒れ方のバリエーションが多く、平滑な路面からざらついたノイジーな路面まであるのだが、(やや大げさながら)ここを今までで一番心地よく走れたというくらい、ストレスなく走ることができた。特に荒れた路面に入った時のノイズの変化の少なさは驚くほど。

操縦性に関しても、直進時の座りが良く、ごく自然にまっすぐ走ってくれる。ステアリング修正量(回数)が明らかに少なかった。また、カーブでも適度にダンピングが効いているので、路面のアンジュレーション(≒うねり)を通過しても進路が乱されにくく、手応えがしっかりしているので、安定感があり、安心して走ることができた。

プレミアムSUVに相応しい快適性能と運動性能、環境性能を作り出している。
プレミアムSUVに相応しい快適性能と運動性能、環境性能を作り出している。    神村聖

タイヤのある部分だけを柔らかくして、乗り心地の良さを作り出すのではなく、タイヤのサイドウォール全体を上手にたわませながら、あるいはダンピングを効かせることによって、乗り心地と操縦性をうまく作り出しているように感じる『ブリヂストン・アレンザLX200』。

まさに、上質なSUV用プレミアムコンフォートタイヤに仕上がっていると言えるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    斎藤聡

    1961年生まれ。学生時代に自動車雑誌アルバイト漬けの毎日を過ごしたのち、自動車雑誌編集部を経てモータージャーナリストとして独立。クルマを操ることの面白さを知り、以来研鑽の日々。守備範囲はEVから1000馬力オバーのチューニングカーまで。クルマを走らせるうちにタイヤの重要性を痛感。積極的にタイヤの試乗を行っている。その一方、某メーカー系ドライビングスクールインストラクターとしての経験は都合30年ほど。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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