約20年前の名作、『CMC』のフェラーリ250GT SWB【長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:第16回】

公開 : 2026.02.25 12:05

初めてドイツ車以外のメイクスを手がけた作品

CMCはその後もメルセデス・ベンツ500や540K、メルセデスやアウディのグランプリレーサー、ホルヒやヴァンダラーといった、主に戦前のドイツ車を中心に、寡作ながらも着実にそのラインナップを充実させていきます。

当初は1/24スケールでスタートしたラインナップも、6作目のメルセデス・ベンツW196からは一般的な1/18となりました。そんなCMCが、初めてドイツ車以外のメイクスを手がけたという個人的にも印象に残っているのが、今回ご紹介するこちら。CMCとしては46作目となる、1/18のフェラーリ250GT SWBです。

筆者の印象に残る、CMCとしては46作目となる1/18のフェラーリ250GT SWBです。
筆者の印象に残る、CMCとしては46作目となる1/18のフェラーリ250GT SWBです。    長尾循

250GTOや330P3/4あたりを差し置いて、初のフェラーリのモデルに250GT SWBを選ぶのがまた同社らしいというか。この製品がリリースされたのは確か2005年だったかと思いますが、この時点で創立からすでに10年。

さまざまな金属や樹脂、皮などを使い分けてなされる各部の作り込みと、実車同様の見事なプロポーションとを破綻なく両立させるバランスの良さは、もはや『CMCスタンダード』とでも呼ぶべき域に達しており、いわゆる量産ミニカーとしては最高のレベルとなっています。

手間ひまかけて作られる特性

同社のミニカーは、手間ひまかけて作られるその特性から、量産ミニカーとはいえ生産台数はさほど多くなく、20年ほど前にリリースされたこのモデルも、今では絶版となって久しい1台となっています。

CMCの新製品は、我が国でもミニカー専門店などで取り扱われていますので、興味を持たれた方はチェックしてみてください。

CMCの作品は、いわゆる量産ミニカーとしては最高レベルにあります。
CMCの作品は、いわゆる量産ミニカーとしては最高レベルにあります。    長尾循

ちなみに地元ドイツでは、『シュピールヴァーレン・メッセ』(=ニュールンベルク・トイフェア)の常連でもあるCMC。筆者がモデル・カーズ編集部に在籍していた時代には、毎年そのイベントに取材に行ってCMCのブースに顔を出すと、ヘルベルト氏の妻シュシャオ・ジアさんが「あ、モデル・カーズさんね?? 撮影するなら遠慮なく言ってね。必要なミニカーをケースから出してあげるから」と、いつも親切に対応してくれたことを思い出します。

その時代のお付き合いがご縁となって、モデル・カーズ誌には今でも年に何度か広告を出していただいていることには感謝感謝です。ブランド自体は今なお盛業のCMC。その創業者ご夫妻は今でもお元気でしょうか。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    長尾循

    Jun Nagao

    1962年生まれ。企画室ネコ時代を知る最後の世代としてモデル・カーズとカー・マガジンの編集に携わったのち定年退職。子供の頃からの夢「クルマと模型で遊んで暮らす人生」を目指し(既に実践中か?)今なおフリーランスとして仕事に追われる日々。1985年に買ったスーパーセブンにいまだに乗り続けている進歩のない人。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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