『空飛ぶクルマ』2027年度から東京で実用化へ 実証開始初日、実機の離発着を見て感じたこと
公開 : 2026.02.25 07:05
2月24日、国内企業として『空飛ぶクルマ』量産化に最も近い位置にいる『スカイドライブ』が、兼松、三菱地所と連携、東京ビッグサイトの隣接地を起点にデモフライトを行いました。現地で取材した桃田健史のレポートです。
東京ビッグサイト隣接地を起点にデモフライト
東京の空を小さなモビリティが自在に飛び回る。そんな世界が近い将来、本当にやってきそうだ。
2月24日、国内企業としていわゆる『空飛ぶクルマ』量産化に最も近い位置にいる『スカイドライブ(SKYDRIVE)』(代表取締役兼CEO:福澤知浩氏)が、大手商社の兼松、三菱地所と連携、東京ビッグサイト(東京都江東区)の隣接地を起点にデモフライトを行った。

これまでの流れを振り返ると、兼松と三菱地所などは2022年度、東京都の政策『2050東京戦略』の一環である、『都内における空飛ぶクルマを活用したサービスの社会実装を目指すプロジェクト』で採択された。
その後、2023年度には都心ビル屋上と臨海部をヘリコプターでつなぐ運行実証を行うなど、都内の上空を使った新たなビジネスモデルの検討を進めてきた。今年度については、スカイドライブが企画製造している『SD-05』を用いる。『eVTOL』と呼ばれる電動式の垂直離着陸機だ。
機体サイズは、全長約11.5m×全幅約11.3m×全高約3m(ローターを含む)。電動モーターで駆動するローターは合計12ユニットあり、最大離陸重量は約1500kg。最大巡航速度は時速100km(対気速度)で、満充電での航続距離は15〜40kmとしている。
スカイドライブはこれまで、大阪・関西万博でもデモフライトや自社向けテストフライトでSD-05を数百回飛行しており、飛行中の安全性は現時点でも十分に担保されているという。
実用化で気になるのは料金?
今回の実証試験の主な目的は、地上オペレーションを含めたフライト全体のデモンストレーションを行うことで、運航する際の実務的な課題をあぶり出すことだ。
地上オペレーションとは、離着陸の管理、チェンクインや保安検査、そして周辺安全管理などを指す。具体的には、空飛ぶクルマ専用の旅客ターミナルを設置した。サイズは、縦約7m×横約12m×高さ3m。その内部を複数の空間に仕切った。

チェックインについては、手軽さを重視して顔認証で行う。事前にネット上でのチケット購入時に顔認証を済ませる仕組みだ。その後、保安検査を通過した旅客と職員のみが立ち入ることができるエリアがあり、旅客は搭乗までの待ち時間にラウンジを利用したり、デッキエリアで外を眺めたり、また今回は空飛ぶクルマに関するギャラリーエリアを設けて空飛ぶクルマへの理解を深める工夫を凝らした。
全体としては小さな空港というよりは、バスかタクシーのターミナルといった雰囲気でこれなら手軽に使えそうだ。今回のような平面が広いエリアでは仮設式、また都心ビル群ではビル屋上のヘリポートの併用とそれに伴う建物内でのオペレーションエリアを検討する。
デモフライトは約3分30秒、東京湾上の約13mを距離にして約150mを機内にパイロットがいない状態での遠隔操作で飛行した。ヘリコプターと比べてローター音は比較的静かで、機体の動きは安定していた。
同プロジェクトとしては2027年度の実用化を目指し、料金の目処は初期はヘリコプターと同様程度で、将来的にはタクシー料金の2倍程度を目指す。











