「四輪バイクへ最も近い仕様」 トライアンフTR8(2) ポンド高で開発は強制終了 弱点補う豪快な排気音

公開 : 2026.06.07 17:50

強い好感を抱ける積極的なトライアンフ

ポセイドン・グリーンに塗られた、NWK 988Wへ乗り換える。サスペンションはよりタイトで、路面の凹凸が明確に伝わってくる。素晴らしいサウンドに変わりはないが、走りは一段シリアス。5000rpmを超えても、パワー上昇が衰える素振りはない。

BLのモータースポーツ部門による、エンジンとシャシーのチューニングは、より高い速度域で真価を表す。ギア比はロングで、北米仕様のTR8より加速はやや穏やかだが、速度上昇とともに排気音は唸りを強め、ロケットのような猛進を楽しめる。

シルバーのトライアンフTR8 北米仕様と、グリーンの英国仕様プロトタイプ
シルバーのトライアンフTR8 北米仕様と、グリーンの英国仕様プロトタイプ    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

より積極的に運転するほど、操縦性は精緻さを増す。制動力は同等に鋭い反面、ノーズダイブはより小さい。ボディロールも抑え込まれ、コーナリングでの扱いやすさも一枚上手。路面が滑らかなら、リアタイヤは頼もしくグリップし続ける。

もし筆者が開発担当なら、試作された英国仕様と北米仕様の、中間のようなTR8へ仕立てたかもしれない。より低い速度域で運転を楽しめる、バランスを求めただろう。しかし、積極的なトライアンフにも強い好感を抱ける。NWK 988Wのように。

協力:リチャード・コンニュー社、マーティン・マレー氏

北米仕様と英国仕様試作車 トライアンフTR8のスペック

トライアンフTR8(1979~1981年/北米仕様)

北米価格:1万3920ドル(新車時)/4万ドル(約680万円)以下(現在)
生産数:約2400台
全長:4178mm
全幅:1681mm
全高:1257mm
最高速度:217km/h
0-97km/h加速:7.7秒
燃費:6.4km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1207kg
パワートレイン:V型8気筒3528cc 自然吸気 OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/5000rpm
最大トルク:22.7kg-m/3200rpm
ギアボックス:5速マニュアル/後輪駆動

BLモータースポーツ・トライアンフTR8(1980年/英国仕様プロトタイプ)

英国価格:−ポンド(新車時)/5万ポンド(約1050万円)以下(現在)
生産数:22台
全長:4178mm
全幅:1681mm
全高:1257mm
最高速度:241km/h
0-97km/h加速:5.6秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1207kg
パワートレイン:V型8気筒3528cc 自然吸気 OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:273ps/5600rpm
最大トルク:−kg-m
ギアボックス:5速マニュアル/後輪駆動

BLモータースポーツ・トライアンフTR8(1980年/英国仕様プロトタイプ)
BLモータースポーツ・トライアンフTR8(1980年/英国仕様プロトタイプ)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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