英国の掘り出し物は8000ポンド切り トライアンフGT6【UK中古車ガイド】(1) 巨匠ミケロッティ・デザインのプアマンズEタイプ
公開 : 2026.06.26 18:05
既存技術の融合で生まれた究極的進化系が、トライアンフGT6。滑らかな直6エンジンに独立懸架サスで、優れた走行性能を叶えていました。ミケロッティの美麗ボディも魅力。UK編集部が中古車で振り返ります。
既存技術の融合で生まれた究極的進化
トライアンフの技術者だったハリー・ウェブスター氏率いるチームは、既存技術を融合させ、1960年代半ばの同社における究極的進化系を生み出した。2シーターのヘラルド用シャシーに載ったのは、ヴィテッセ用の2.0L直6エンジンだった。
ファストバックのスタイリングは、巨匠ジョヴァンニ・ミケロッティ氏が担当。当初、トライアンフ・スピットファイアの長距離レーサーとしてデザインされ、1964年と1965年のル・マン24時間レースへ出場している。その好成績が、販売を後押しした。

結果的に、ファストバック・ボディはGT6としてリリースされ、スピットファイアはロードスターとして共存。多くの英国製ライバルがリジットアクスルだったのに対し、独立懸架式サスペンションを採用し、特にコーナリングで高い評価を集めている。
ボンネット中央は筋肉質に膨らみ、ルーフラインは滑らかに弧を描き、流麗なボディと滑らかなエンジンの組み合わせで「プアマンズEタイプ」の異名を獲得。ヒーターやレザー張りバケットシートなど、多数のオプションで価格価値にも優れていた。
訴求力の高い英製クラシック・スポーツ
初期型のGT6では、アクセルオフ時にラインが乱れるリフトオフ・オーバーステアや、濡れた路面でのトラクション不足が指摘された。そこでGT6 Mk2ではサスペンションを改良。操縦性を磨きつつ、安定性や快適性も高めている。
さらに車内の曇りを防ぐべく、ベンチレーションは強化。ダッシュボード上に送風口が追加され、リアピラーにはエアアウトレットが与えられた。

Mk3では、ミケロッティのスタイリングはスタッグと巧妙にイメージを同調。その生産末期には、スピットファイア Mk4用として開発された、スイングスプリング式サスペンションを得ている。製造コストの低減だけでなく、整備性も改善されていた。
英製クラシック・スポーツを検討する時、訴求力の高い1択となるのがGT6。走りは軽快で充分に速く、燃費も悪くない。シリーズを通じて、豊かな運転の喜びに浸れるはず。
オーナーの意見を聞いてみる
「1982年に、妻の移動手段としてGT6を購入したんです。シャシー番号はKE1で、1970年のイタリア・トリノ・モーターショーへ出展された、最初のMk3だったんですよ」と振り返るのは、オーナーのマーティン・ピニー氏。
「走行距離5000マイル(約8000km)で売られていましたが、実際は1周して10万5000マイル(約16万9000km)だったのではないかと。シャシーはサビを修理済みで、ボディは自分で再塗装。MTは2回オーバーホールし、デフも交換しています」

「子育てが落ち着いた1993年頃から、再び活発に乗るようになりました。サイドシルとドア、フェンダーは、事故にあって交換しています。今の走行距離は、26万5000km。家族4人で、イタリアやフランスへGT6で旅行したのは良い思い出ですね」



















































































































