約20年ぶりに車名が復活 アウディ新型『A2 eトロン』発表 英国での価格はA3よりわずか高い程度 最小かつ最も手頃なEV

公開 : 2026.09.09 07:05

アウディが新型の電動ハッチバック『A2 eトロン』を発表しました。約20年前の初代A2と同じく、流線形のシルエットにより空力性能を向上。高効率モーターとの組み合わせにより最大646kmの航続距離を実現しました。

ラインナップ最小のEVモデル

アウディは、新型EV『A2 eトロン(A2 e-tron)』を欧州で発表した。効率性を重視し、最大航続距離646kmを誇る、斬新なデザインの電動ハッチバックだ。

英国では来月より発売され、来年初頭に納車が開始される予定だ。ボルボEX30ミニ・エースマンなどに対抗するコンパクトモデルであり、今年初めに生産終了した『A1』と『Q2』の間接的な後継モデルでもある。

アウディA2 eトロン
アウディA2 eトロン    アウディ

新型A2 eトロンは、アウディのラインナップでは最小かつ最も手頃な価格のEVとなる。英国での価格は3万2200ポンド(約680万円)からで、『A3』よりわずかに高いくらいだ。

全長約4.3m、ホイールベース2770mmとゆとりがあり、1999年から2005年にかけて販売されていた初代『A2』よりもかなり大きいが、空力性能と室内空間を確保するため、特徴的な丸みを帯びたシルエット、ショートオーバーハング、角ばったリアエンドを受け継いでいる。

最大84kWhのバッテリーを搭載

アウディの『Q4 eトロン』やフォルクスワーゲンID.3など、フォルクスワーゲン・グループの他のEVと同じMEBプラットフォームを採用しており、標準で後輪駆動となっている。このプラットフォームは最大183kWの充電出力に対応し、最大84kWhのバッテリーを搭載可能だ。

A2 eトロンの最廉価モデルには52kWhバッテリーが搭載され、WLTPサイクルに基づく航続距離は423km。一方、中間グレードのモデルは61kWhバッテリーにアップグレードされ、航続距離は515kmとなる。最上位モデルでは84kWhバッテリーにより最大646kmの航続距離を実現し、ドイツでの価格は5万1200ユーロ(約930万円)にとなる。

アウディA2 eトロン
アウディA2 eトロン    アウディ

大容量バッテリーの正極材にはニッケル・マンガン・コバルト(NMC)、小容量バッテリーにはより安価なリン酸鉄リチウム(LFP)が採用されている。充電出力は105kWに制限されているが、「充電残量が少ない状態や外気温が低い場合でも高い性能を発揮する」という。

ロスの少ない高効率パワートレイン

モーターは4種類から選択可能で、いずれも永久磁石式同期モーターであり、車体後部に搭載されている。出力はエントリーモデルの170psp、35.6kg-mから、最上位モデルの326ps、55.5kg-mまで幅広く、平均エネルギー消費効率は約6.7km/kWhとされている。

最もパワフルなモデルでは0-100km/h加速5.7秒を達成するが、都市走行を重視したエントリーモデルは8.8秒となる。

アウディA2 eトロン
アウディA2 eトロン    アウディ

アウディによると、APP350およびAPP550モーターには炭化ケイ素(SiC)半導体が採用されており、「極めて低い変換損失」を実現しているという。また、トランスミッションにも低摩擦ベアリングや新しい低粘度オイルを採用することで、効率をさらに高めている。

その結果、A2 eトロンの最も効率的なモデルでは、消費電力1kWhあたり最大7.8kmを走行可能となり、「史上最も効率的なアウディ」となっている。

初代A2も、かつて同じ称号を誇っていた。軽量かつ空力に優れたアルミボディにより、30km/l以上の低燃費を記録することができたのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法