ボルボ安全研究の第一人者が語る、今日から実践できる安全のヒント【子どもの命を守るのは大人の知識】

公開 : 2026.07.28 17:05

車内センサーが『第二の目』になる。そして今日からできること

セミナーの後半では、子どもやペットの車内置き去り防止サポートについて紹介がありました。

熱中症による車内死亡事故は、過失よりも疲労や注意散漫によって引き起こされることが多いといいます。人間の脳が『忘れる』という状態になってしまうのは、誰にでも起こりうること。だからこそ、クルマが『第二の目』になる必要があるとロッタ博士は言います。

これまで8万人以上の実際の事故データを収集・分析し、安全技術に活かすサイクルが続いている。
これまで8万人以上の実際の事故データを収集・分析し、安全技術に活かすサイクルが続いている。    ボルボ

ボルボが搭載している車内センサーは、ミリ単位で呼吸時の胸の動きまで感知できるというもの。車内に誰かがいる場合、呼吸などを検知するとドアをロックできなくなります。さらにEVでは、ロック後も車内に人がいる場合、バッテリーが続く限り空調を作動させ続けるといいます。

一方で印象に残ったのが「ボルボ車でなければできないわけではない。我々の意識次第でできることもある」という言葉です。

ロッタ博士はセミナーの締めくくりに、どのクルマに乗っていても今日から実践できる安全のヒントを紹介してくれました。

子どもとの安全なドライブのために、今日から実践できる安全のヒント

1.子どもの体格と年齢に合ったチャイルドシートを必ず使用する。
2.できるだけ長く、少なくとも4歳までは後ろ向きチャイルドシートを使用する。
3.後ろ向きチャイルドシートを助手席で使用する場合は、前席エアバッグがオフになっていることを確認する。
4.チャイルドシートが正しく取り付けられ、子どもがチャイルドシートに正しく固定されていることを確認する。
5.ブースターを使用する際は、以下を確認する。
・腰ベルトが骨盤の上、太もも側にかかっていること
・肩ベルトが胸と肩にかかっていること
6.ブースターシートを使用する子どもには、シートベルトプリテンショナーと優れた総合保護性能を備えた、安全なクルマが重要。
7.子どもやペットを、絶対に車内に放置しない。

子どもの安全を守るのは、クルマの性能だけではありません。大人がきちんと知ること、そしてメディアがそれを伝えること。その役割の重さを、改めて感じたセミナーでした。

画面は実際の事故状況を再現するために開発された衝突試験施設。
画面は実際の事故状況を再現するために開発された衝突試験施設。    ボルボ

記事に関わった人々

  • 執筆

    黒木美珠

    Miju Kuroki

    1996年生まれ、静岡県出身。自動車系YouTuberとしての活動を経て、自動車ジャーナリスト(の卵)へと転身。自身の車中泊による日本一周の経験をきっかけに、クルマを通じたライフスタイルの可能性に魅了されるようになる。現在は、輸入車デビューを目指す連載をはじめ、車中泊視点での車両レビューや、YouTubeチャンネル『AUTO SOUL JAPAN』の運営など、多角的に活動中。クルマを単なる移動手段や機械としてではなく、その背景にある開発者の想いや、クルマを取り巻く文化、そして『移動すること』そのものの価値を伝えることをモットーとしている。

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