スバル・レヴォーグ2.0GT-S アイサイト

公開 : 2015.06.09 23:50  更新 : 2021.10.11 09:10

さらに運転席の前方、フロントウインドウの下部には、アイサイトの作動状況などをドライバーに知らせる、LEDランプ(実際にはそのランプをフロントウインドウに反射させて見ることになる)による、アイサイト・アシスト・モニターが表示されるようになった。もちろんこれまでも、インパネ内でアイサイトの作動状況はそれを確認することが可能だったが、この新タイプのアシスト・モニターによって、走行時の視線移動量はさらに小さくなった。これもまた安全性への貢献度は高い。

マイナーチェンジによって、レヴォーグのラインナップも若干変化した。水平対向4気筒DOHC直噴ターボエンジンを、1.6ℓと2ℓの2タイプで搭載するのはこれまでどおりだが、これまでベースグレードとして用意されていた、アイサイト非搭載の1.6GTは廃止され、全モデルがアイサイト搭載車となった。1.6にも2.0にも標準グレートとSを設定。特別仕様車を除けば、4グレード体制でのセールスが、これから行われることになる。1.6ℓモデルでは燃費性能の向上がさらに図られたこと。またサンルーフのオプション設定や、標準グレードではサスペンションに新ダンパーを採用することで、乗り心地をさらに向上させていることも、見逃せないポイントだ。

■どんな感じ?

試乗車は、トップグレードとなる2.0GT-S アイサイトだった。すでに報告しているとおり、レヴォーグに実施された今回のマイナーチェンジで最も注目すべきは、先進安全装備のアドバンスド・セイフティ・パッケージのオプション搭載が可能となったこと。試乗車にもそれは搭載されていたが、もちろんその実力のすべてを、オンロードで体験するというのは難しい。そのような事情はスバル自身も良く知るところで、実は今回の公道試乗会に先立って、スバルはアドバンスド・セイフティ・パッケージの機能を体験するために、正式発表前にクローズドコースでの試乗プログラムを用意してくれていた。

この時には、前で紹介した全方位の安全性強化を図るための機能を、すべて体験することができたのだが、システムの構成はもちろんのこと、その機能においても、スバルのアイサイト、そしてアドバンスド・セイフティ・パッケージは、現在最も魅力的な先進安全装備であることが確信できた。今回の試乗でも、リア・ビークル・ディテクションや、サイドビュー・モニターなどの実力は、それを十分に確認することができたし、新たにアイサイト・アシスト・モニターが搭載されたことで、走行中の視線移動が抑えられたことも印象的だった。

記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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