5ドア化で広がる可能性!『スズキ・ジムニー・ノマド』が持つ「懐の深い」唯一無二の魅力【黒木美珠がレポート】

公開 : 2026.08.25 11:45

2025年の発売直後に受注停止となった『ジムニー・ノマド』。増産体制を整えたスズキが、一部仕様を変更したモデルの試乗会を開催しました。オンロード、オフロード試乗から感じたその魅力を、黒木美珠がレポートします。

1年越しに改良版ジムニー・ノマドがお目見え

静岡県富士宮市の朝霧高原にて、『スズキ・ジムニー・ノマド』のオンロードとオフロードを同時に体感できる試乗会が開催されました。2025年1月30日の発売からわずか数日で受注停止になるほどの反響があったモデル。その後、増産体制を整え、1年越しの初試乗となりました。

商品の特徴としては、既に一部仕様変更が行われています。安全面では『デュアルセンサーブレーキサポートII』へ変更し、作動を自動二輪車や自転車まで拡大。パーキングセンサーはフロントにも搭載されました。

朝霧高原にて、スズキ・ジムニー・ノマドのオン&オフロードを同時に体感できる試乗会が開催。
朝霧高原にて、スズキ・ジムニー・ノマドのオン&オフロードを同時に体感できる試乗会が開催。    平井大介

ADAS系では『アダプティブクルーズコントロール』が追加され、長距離移動も快適になっています。全車速追従はATのみの対応で、MTは30km/hから作動。こうした細やかなアップデートを重ね、より快適性を増しているそうです。

また、5ドア化されたことで、既存の3ドアとは異なる層を取り込めているようです。従来の3ドアはひとりかふたりでの乗車を前提に、性能を思う存分発揮したい層、いわばプロ仕様といった印象の強いモデルでした。後席の快適性はそこまで重視された作りではなかったと思います。

一方でノマドは、5ドア化により後席へのアクセスもスムーズになり、ジムニーへの憧れはありつつも、実際の使い勝手を考えて踏み切れなかった層を取り込めているのではないでしょうか。

後席にお子さんを乗せて使うファミリーユースも、ノマドなら十分に選択肢に入ってきます。後部座席の背もたれを前に倒した際にフルフラットにならず少し斜めになってしまうのは惜しいですが、快適性を考えれば致し方ない部分でしょう。

静粛性の高さは各段に向上

ジムニーは自然がよく似合うクルマです。今回試乗した色鮮やかなレッド(シズリングレッドメタリック・ブラック2トーンルーフ)は、どちらかというと落ち着いたトーンやアースカラーのイメージが強かったジムニーに新鮮な印象を与えつつ、意外にも草木の緑とマッチします。

今回オンロードで走ったのは、筆者の地元にも近い朝霧高原。

今回試乗したのは、色鮮やかなレッドの個体(シズリングレッドメタリック・ブラック2トーンルーフ)。
今回試乗したのは、色鮮やかなレッドの個体(シズリングレッドメタリック・ブラック2トーンルーフ)。    平井大介

ドライブにちょうどよく、新緑や紅葉など四季折々の景色が楽しめるので大好きな場所です。富士山がものすごく近くに見え、とあるクルマのカタログ撮影地になったと聞き、取材で訪れたこともあります。

近くには牧場がたくさんあり、広大な草原と富士山、パラグライダー体験施設なども充実していて、レジャーも楽しめます。

盛夏の緑が美しいそんな場所をジムニーで駆け抜けるのは、想像以上に気持ちのいい体験でした。室内の乗り心地もよく、以前中古のジムニーに乗った際は『少し車内がにぎやかだな』という印象を持っていましたが、今回はかなり静かで静粛性も高く感じました。この静かさなら、後席の同乗者との会話も弾みそうです。

記事に関わった人々

  • 執筆

    黒木美珠

    Miju Kuroki

    1996年生まれ、静岡県出身。自動車系YouTuberとしての活動を経て、自動車ジャーナリスト(の卵)へと転身。自身の車中泊による日本一周の経験をきっかけに、クルマを通じたライフスタイルの可能性に魅了されるようになる。現在は、輸入車デビューを目指す連載をはじめ、車中泊視点での車両レビューや、YouTubeチャンネル『AUTO SOUL JAPAN』の運営など、多角的に活動中。クルマを単なる移動手段や機械としてではなく、その背景にある開発者の想いや、クルマを取り巻く文化、そして『移動すること』そのものの価値を伝えることをモットーとしている。
  • 撮影 / 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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