愛を持って『スズキ・ジムニー・ノマド』を語ろう(前編) スーパーカー超王が実際に購入! 「デザインは機能に従う」の好例

公開 : 2026.08.10 11:45

極めて美しい機能美を成立

筆者がメインの執筆対象としているスーパースポーツの世界では、よく『デザインは機能に従う』という言葉がコンセプトとして用いられることが多いが、このボクシーなジムニー・ノマドのデザインも、まさにその象徴的な例といえるのではないか。

コクピットからの四方の見切りの良さはもちろん、リアシートへの乗降動作を徹底的に検証し、センターピラー位置を前寄りに設定するなど細かい部分にも機能へのこだわりを見せた結果、それは極めて美しい機能美を成立させるに至った。

四方の見切りの良さが際立つコクピットのデザイン。
四方の見切りの良さが際立つコクピットのデザイン。    平井大介

ちなみにフロントドアは3段階、リアドアは2段階で開閉が可能で、最大のオープン角度は前後ともに70°、その時に必要な幅はフロントが970mm、リアは725mmに抑えられている。

5ドアボディのノマドにとって最大の特徴は、やはりリアシートでの快適性だろう。シエラに対してヒップポイントは50mm後方に移動し、その結果さらに余裕のあるレッグスペースが確保されることになった。

リアシートに2名が乗車しても十分な空間

さらにリアホイールハウスがシート後方に設定されているため、リアシートに2名が乗車しても左右方向にも十分な空間が得られている。シートクッションは、フロントと同様に厚みのあるもので、長距離のドライブでも疲れは最小限に抑えられるだろう。

フロントシートは10mmピッチで前後240mmのスライドが可能。しかも運転席、助手席ともにその座面にはシートヒーターまでもが装備されている。

ラゲッジルームは、リアシートを使用した状態でも211Lの容量を確保。
ラゲッジルームは、リアシートを使用した状態でも211Lの容量を確保。    平井大介

ラゲッジルームは、リアシートを使用した状態でも211Lの容量が確保されており、これはシエラの59Lと比較すればいかに大きなスペースであるかが理解できる。さらにリアシートを前方に倒せば、それは332Lにまで拡大できる。

唯一残念なのはリアシートが完全にフラットに収納されないことと、シートバックとラゲッジルームフロアの間にはかなり大きな段差が残ること。スズキでは後者の不満を解消するためにアクセサリーで実用的なラゲッジボックスを用意しているが、それならばこれを標準装備としてもらいたいと考えるユーザーも多いだろう。

*愛を持って『スズキ・ジムニー・ノマド』を語ろう(後編)に続きます。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王(超王)」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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