デジタル化に逆行するインテリア ベントレー初のEV『トルカル』初公開!(後編) 独自の推進音として「オーケストラ」サウンド導入
公開 : 2026.09.25 11:50
ベントレー初のEV『トルカル』が発表されました。スーパーカー並みの加速力、最大600kmの航続距離、そして独自の「オーケストラ」サウンドを備えています。ベントレーらしさを追求した走りとインテリアにも注目です。
「ベントレーらしい」乗り味
トルカルのシャシー部品の多くは兄弟車であるポルシェと共通しているが、ベントレーは開発プロセスの根本的な部分として、走行感覚や乗り心地を「ベントレーらしい」ものにすることに重点を置いたと強調している。
「ほぼすべての要素において、独自のキャリブレーションと独自のコンポーネントを採用しています」とマーティン・ペイジ氏は述べている。特に、サスペンションはカイエンに搭載されている2ダンパー式アクティブライドシステムをベースにしつつ、洗練性と「ベントレーらしさ」を実現するためにチューニングされているという。

フルアクティブ式のデュアルバルブダンパーは、ベントレーの言う「魔法の絨毯のような乗り心地」を実現しており、路面状況やドライバーの操作に応じて走行中にリアルタイムで調整され、変化を予測して対応する。こうした装備により、ベンテイガの48Vアクティブアンチロールバーは不要となった。
洗練性を追求したチューニング
「このシステムは本質的にソフトな特性を持っています。必要な剛性は、すべてキャリブレーションで調整できます」とマーティン・ペイジ氏は語る。
「技術開発の過程で、実はエンジニアたちは剛性を極限まで追求し、極めて剛性が高く、極めてダイナミックなクルマにキャリブレーションしていました。そこでわたし達は、『少し緩めよう』と考えました。ロールやピッチを適度に許容することで、伝統的な顧客本位の人間味ある乗り心地、そしてベントレーのDNAに即した走りを実現したのです」

このアプローチは、ベントレーのラグジュアリーな特性を再現すると同時に、他のグランツーリングモデルよりも街乗り志向が強いトルカルの位置づけを強化するものだ。
これに伴い、トルカルにはリアステアリング(後輪操舵)も標準装備されており、最小回転直径はミニ・クーパーに匹敵する11.1mにまで短縮されている。
一方、ブレーキは鋳鉄製ディスク(フロント420mm、リア370mm)が採用されており、オプションでやや大きめのカーボンセラミック製ディスクも選択可能だ。
先進的な装備を多数搭載
トルカルはPPEプラットフォームをベースとし、分散型コンピューティング・システムを採用している。マーティン・ペイジ氏はこれについて、「お客様が求める機能や要望を大幅に追加できるようになります」と述べている。
その一つが顔認識機能で、ドライバーを識別し、シートや空調などさまざまな設定を好みに合わせて自動的に調整する。また、ARヘッドアップディスプレイや、特定の条件下でハンズフリー走行を可能にするレベル2プラスの自動運転機能も搭載される。

その他、ベントレー初採用となる装備としては、ヒーター・ベンチレーション機能付きリアシート、必要に応じて部分的に不透明にできるフォトクロミックルーフ、そして「真のオーケストラ演奏を体験できるようチューニングされた」という28スピーカーのドルビーアトモス・サウンドシステムが挙げられる。
しかし、技術的に大きな飛躍が見られるにもかかわらず、操作インターフェースをカイエンと共通の大型曲面タッチスクリーンのみに頼るのではなく、精巧な物理的スイッチやボタンを多数装備している。ベントレーは「真正性」と操作感によって、競合他社との差別化を継続的に図る狙いだ。

















































