ID.ポロよりも約200km長く走行 フォルクスワーゲン、高効率の4人乗りEVプロトタイプ公開 実用性を考慮した「量産車」のような設計
公開 : 2026.09.16 11:45
600Lのトランクなど収納スペースも充実
サイズが大きくなったにもかかわらず、ミッション・エフィシエンシーの車両重量はIDポロより50kg弱重い1.6トンにとどまっている。フォルクスワーゲンのイノベーション責任者クリストフ・リーチェル氏はAUTOCARに対し、このわずかな重量増加こそが、ミッション・エフィシエンシーが「現実的な」車両であることを示していると語った。
XL1とは異なり、ミッション・エフィシエンシーは「量産車」のように設計されており、全長4.2mの車体に4つの座席と、600Lの広々としたトランクが収められている。後輪のカバーを折りたたむと小さな収納ボックスが現れ、充電ケーブルを収納することができるという。

フロントシートは、フォルクスワーゲン・グループの中で最も低位置に設定されている『Tロック・カブリオレ』のシートをベースにしているが、ミッション・エフィシエンシーでは軽量化のため、3Dプリント技術を用いて製造されている。ダッシュボードには取り外し可能なタブレット型タッチスクリーンが装備され、ドライバーディスプレイは現行のIDモデルと似たデザインとなっている。
ソーラールーフで装備品に電力供給
特筆すべきは、XL1で採用されていたデジタルリアビューカメラがないことだ。
リーチェル氏は、「エネルギーを節約し、効率を高めるため、従来のミラーと非電動式のドアハンドルを採用することにしました。さらに効率を向上させているのがソーラールーフです。これは上部のパノラマガラスに取り付けられており、最大370Wの電力を供給し、車内の電子機器の電源として活用されます」と説明した。

この370Wというピーク出力は日差しの強い晴天時にのみ発揮できるが、将来的にはフォルクスワーゲンの量産車でも太陽光発電が活用され、車内装備によるエネルギー負荷を低減する可能性がある。
ミッション・エフィシエンシーのガラスルーフのさらなる利点は、ヘッドルームが約25mm広くなることだ。後部座席には身長180cm近い大人でも十分座れるスペースが確保されている。また、後部座席の下には、スリムな収納トレイを2つ置くことができる。
こうした実用性の高さは、実験的な性質が強かったXL1とは対照的なものだが、ミッション・エフィシエンシーが市販化される兆しは今のところない。この車両の第一の役割は、技術革新を待つことなく、現行世代のエンジニアリングや空力の技術を用いて効率を高めることにある。

























