『三菱アウトランダーPHEV』はSUVを超えたスポーツ性あり! クロカンなどの経験に由来する『本物感』【ザ・国産EV検証 #4】

公開 : 2026.04.13 11:45

3月中旬、『メーカー合同EV取材会』と題した試乗イベントが開催されました。ここではスーパーカー超王ことモータージャーナリスト山崎元裕が『ザ・国産EV検証』と題して、各ブランドごとにレポートします。第4回は三菱です。

長年経験を積み重ねてきた、三菱ならではの実力

とても魅力的なSUVであるという話は、以前から様々な場で聞いていた。しかし、これまでドライブする機会に恵まれていなかったのが、『三菱アウトランダーPHEV』だ。

現行モデルは2021年に発表され、2024年に大幅なマイナーチェンジを実施。搭載されるリチウムイオンバッテリーの容量を22.7kWhに拡大したことを始め、その魅力はさらに高められることになった。

2024年に大幅マイチェンを受けた、三菱アウトランダーPHEV。試乗車はPエグゼクティブパッケージ。
2024年に大幅マイチェンを受けた、三菱アウトランダーPHEV。試乗車はPエグゼクティブパッケージ。    平井大介

SUVとしての機能性の高さは、そのボディデザインからも容易に想像できる。

実際に見るキャビンは上質感に富んでおり、メーターパネルの視認性やスイッチ類の操作性も抜群。このあたりには長年にわたってSUV、あるいはクロスカントリー4WDなどで様々な経験を積み重ねてきた、三菱ならではの実力、言い換えるなら『本物感が満ち溢れている』といった印象だ。

バッテリー容量が拡大されたことで、試乗車の『Pエグゼクティブパッケージ』グレードでは、新たにWLTCモードで102kmのEV航続距離を得ることに成功したアウトランダーPHEV。

パワーユニットは、フロントアクスルに114psの最高出力と255Nmの最大トルクを発揮する、そしてリアアクスルには同じく134ps、195Nmのエレクトリックモーターを組み合わせ、さらに131psと195Nmというスペックの2.4L直列4気筒DOHCエンジンを搭載するというもの。

これらが協調制御されることによって、システム全体では300ps以上の最高出力が得られる仕組みとなっている。

走りの中に上質感を生み出す自然な加速感

シフトレバーでDレンジをセレクトし、アクセルペダルを踏み込むと、アウトランダーPHEVはスムーズに前後のエレクトリックモーターで得られる駆動力のみを使って車速を高めていく。

まずは一般的な市街地走行を想定した速度域、そしてアクセルワークでの走りをチェックしてみたが、このようなシチュエーションではバッテリー残量があれば、フロントの直列4気筒エンジンが始動することはない。

バッテリー容量が拡大されたことで、WLTCモードで102kmのEV航続距離を得ることに成功した。
バッテリー容量が拡大されたことで、WLTCモードで102kmのEV航続距離を得ることに成功した。    三菱自動車

アクセル制御も穏やかなもので、いわゆるBEVらしい強烈な加速を期待するカスタマーには物足りなさが残るかもしれないが、それによる自然な加速感は走りの中に上質感を生み出す直接の理由となっている。静粛性は当然のことながら高い。乗り心地にも十分な重厚感がある。

さらにペースを上げて、いくつかのコーナーをクリアしてみる。2140kgという車両重量を持つSUVであるにもかかわらず、アウトランダーPHEVの動きは実に俊敏で、かつ安定性に満ち溢れていた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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