楽プラだけじゃない!秋のホビーショーで見かけた、塗装や接着剤不要の新世代プラモデルたち【長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:第24回】

公開 : 2026.10.28 12:05

タミヤのもうひとつの基幹ラインに

実は以前のホビーショーで、タミヤは恐竜(フクイサウルスとフクイラプトル)をモデル化したユニークなプラモデルを『クリックロック1/35恐竜シリーズ』というシリーズ名で既に発表していたのですが、個人的には「恐竜好きの少年少女たちに向けた夏休み自由研究用かな」といった捉え方をしていたのです。

ところがどっこい。今回タミヤがクリックロック1/24カーモデルシリーズをデビューさせたことで考えを改めました。タミヤは塗装、接着不要の『クリックロック』というフォーマットを決して傍流としてではなく、もうひとつの基幹ラインとして他のジャンルにも展開していくのでは、と愚考。

タミヤ・ブースに展示されたフォルクスワーゲン・タイプ2は、実は社員のクルマだそう。
タミヤ・ブースに展示されたフォルクスワーゲン・タイプ2は、実は社員のクルマだそう。    長尾循

ちなみに来年2月にドイツ開催される『シュピールヴァーレンメッセ』(=ニュールンベルク・トイフェア)では、クリックロック1/24カーモデルのシリーズ第3弾が発表されるようです。

タミヤがクリックロック1/24カーモデルシリーズの最初にタイプ2とナナサン・カレラを選択したのは、その知名度とともに「そのあたりの車種に刺さる世代を意識して」とのこと。かつてプラモデルを嗜んだことがある世代にもカムバックしてもらいたい、との思いも読み取れます。

かつて実車の世界でも「スポーツカーはマニュアルミッションのFRに限る」なんてのがマニアの間では定説として語られていましたが、いまやFWDや4WDの非マニュアルミッションのスポーツカーはいくらでも存在します。

それと同様、旧来からの定説は時代とともに更新されていくもの。プラモデル趣味はこれまでの『工作の工程自体を楽しむプラモデル趣味』と『パチパチッと組み立てて、綺麗な完成状態を手軽に楽しむスナップキット趣味』が共存していく、新たなステージへと進化しつつあるんじゃないか。そんな思いを強くした秋のホビーショーでした。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    長尾循

    Jun Nagao

    1962年生まれ。企画室ネコ時代を知る最後の世代としてモデル・カーズとカー・マガジンの編集に携わったのち定年退職。子供の頃からの夢「クルマと模型で遊んで暮らす人生」を目指し(既に実践中か?)今なおフリーランスとして仕事に追われる日々。1985年に買ったスーパーセブンにいまだに乗り続けている進歩のない人。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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