「ファンのど真ん中を狙う」 メルセデス・ベンツ Cクラス・エレクトリック(1) 動力源の変化は意識させず 圧巻のハイパースクリーン

公開 : 2026.09.01 18:05

メルセデス・ベンツの重要なマイルストーンになる、Cクラス・エレクトリック。圧巻の39インチMBUXハイパースクリーンに、ブランド基準でも唸るほど高い走りの洗練度があるようです。UK編集部が試乗します。

パワートレインの変化を意識させない

メルセデス・ベンツの重要なマイルストーンとなるはずの、Cクラス・エレクトリック。140年の歴史を持つドイツのプレミアムブランドは、遂に象徴的モデルのバッテリーEV版を販売する。BMWもノイエクラッセ世代の3シリーズを、いよいよ提供するが。

同社を率いるオラ・ケレニウス氏は、「メルセデス・ベンツ・ファンのど真ん中を狙いました」と主張する。近年のベストセラーは中型SUVのGLCではあるが、真価が問われる主力モデルは、Dセグメントに属する上級サルーンなことは間違いない。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

新しいCクラスの特徴は、パワートレインの変化を意識させないことだと、ケレニウスは話す。「(これまでの)ディーラーやユーザーからのフィードバックは期待通り。美しいですね。おっ、電気自動車なんですね? それは素晴らしい。こんな反応です」

プラットフォームは、中型EV用に開発された、MB.EA。最新の電動版GLCと技術的な関係性は深く、パワートレインは電圧800Vで制御され、急速充電は330kWに対応する。

電動版GLCと一致する最高出力やバッテリー容量

最初に投入されるのは、AMG仕様を除いて最強となる、ツインモーターで四輪駆動の400 4マティック。最高出力は総合490ps、最大トルクは81.4kg-mが主張される。ちなみに、このスペックは電動版GLC 400と一致する。

94.0Whの駆動用バッテリーも同一たが、ボディが低く空力特性に優れ、2460kgの車重も比較すれば軽いため、航続距離は18インチ・ホイールで761kmと長い。英国仕様は19インチが標準となり、最長で727kmへ縮まる。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

リアモーターには、効率を高める目的で2速ATが組まれ、ギア比は11:1と5:1だそうだ。フロントモーターは、低負荷維持にタイヤから切り離され、航続距離を伸ばすことへ貢献。必要な時は、しっかり加勢もする。

英国価格は、ベースグレードのスポーツで5万7995ポンド(約1247万円)から。22kWのAC充電器へのアップグレードは、1000ポンド(約22万円)のオプションとなる。

過去のメルセデスに通じるフロントグリル

スタイリングのテイストも、電動版GLCと似ている。一方で、 ウィズEQテクノロジーは用いられず、Cクラス・エレクトリックと、従来から呼び方は変化した。

フロントグリルは、物議を醸しそうなほど大きいが、過去のメルセデス・ベンツで用いられてきた造形へ通じる。1000ドット以上の光源で、きらびやかに輝くのが2026年らしい。全体的には、確かな個性を感じる見た目だと思う。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

ボディサイズは、エンジン版の5代目Cクラスから大幅に拡大。全長は4883mmあり、約130mmも伸びている。プロポーションは、典型的な上級サルーンだと表現できる。角度によっては、若干バランスが悪く見えなくもないが。

2026年後半には、エンジン版も大幅なアップデートを受け、電動版と似たボディが与えられる予定。ただし、技術的にはまったくの別物にある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

メルセデス・ベンツ Cクラス・エレクトリックの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法