メルセデス・ベンツ E 450d ステーションワゴンで1300km(1) 絶滅危惧のディーゼル・ランナー 駆られるスピードへの誘惑

公開 : 2026.11.03 18:05

76.3kg-mの最大トルクをスムーズに

おもむろにアクセルペダルを踏み込むが、E 450d ステーションワゴンの速度上昇は上品だ。変速が繰り返されても、まったくショックは伴わない。一定のペースで、頼もしく背中が押されるように加速していく。極めて静かに。

フロントに載るマイルド・ハイブリッドの3.0L 直6ディーゼルターボは、傑作ユニットだと思う。アイドリングより少し上の1350rpmから2800rpmまで、76.3kg-mもの最大トルクをスムーズに生み出す。英国では許され難い速度域にあると、忘れそうなほど。

メルセデス・ベンツ E 450d 4マティック AMGライン・プレミアムプラス・ステーションワゴン(英国仕様)
メルセデス・ベンツ E 450d 4マティック AMGライン・プレミアムプラス・ステーションワゴン(英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ドイツを北東へ進み、ディンクラーゲへ。速度制限のないアウトバーンでの運転は、非常に刺激的だと実感した。220km/hへ達する頃には、自然と目線は地平線へ送られる。隣車線から進路変更してきそうなクルマの予兆を探る、緊張感も伴う。

英国の高速道路には、追い越し車線を平然とマイペースで走る迷惑者が稀にいる。しかしアウトバーンでは、命を落とす規模の事故を招きかねない。

一矢乱れず突き進む高速安定性

E 450d ステーションワゴンの高速安定性に、改めて驚く。自ずとステアリングホイールを握る手に力は入るが、一矢乱れず突き進んでいく。遠吠えのような風切り音と、次々に変化する外界の景色で、スピードの高さを実感する。

リミッターに当たる249km/hの表示を確かめて、右足を緩める。アウトバーンを出て、今日の宿泊先へ向かう。翌日は北へ約300km走り、デンマークへ入国予定だ。

メルセデス・ベンツ E 450d 4マティック AMGライン・プレミアムプラス・ステーションワゴン(英国仕様)
メルセデス・ベンツ E 450d 4マティック AMGライン・プレミアムプラス・ステーションワゴン(英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

この続きは、メルセデス・ベンツ E 450d ステーションワゴン(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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