【休日クラシック・ポルシェ・アーカイブ #44】1990年ポルシェ911カレラ2(964)「王道といえる後輪駆動モデル」

公開 : 2026.11.01 09:11

ポルシェ社の未来を切り開いた964

このようにポルシェ964カレラ2は、911がグランドツアラーとして真に快適な乗り物であることが認められ、リアエンジン車ならではのダイレクトなドライビング・フィールは健在で、世界中の愛好家から絶大な支持を得るのだった。

964で実現された技術的な進歩は、次世代モデルで最後の空冷911となるタイプ993への礎を築いたのである。もしポルシェが964で大胆な一歩を踏み出していなければ、911は現代へと続く時代を生き残れなかったかもしれない。それだけエポックメイクなモデルだったのだ。

964カレラ2の透視イラスト。サスペンションが刷新されていることが分る。
964カレラ2の透視イラスト。サスペンションが刷新されていることが分る。    ポルシェ

また964の好調なセールスは、ポルシェ社の存続において極めて重要な役割を果たした。1980年代後半から1990年代初頭にかけて、同社は財政的な不透明さに直面しており、老朽化した928や944シリーズは勢いを失っていた。

だが964の登場により、ポルシェに新たな活力が吹き込まれるのだった。そして911には、世界中に熱狂的なファンが存在することを証明したのである。

●空冷水平対向6気筒 3598cc ●250hp ●260km/h

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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