2015年の4月時点では、£40,000(622万円)を投じさえすれば、このセグメントのクルマを買うことができるとわれわれも書いていたが、2016年の4月には、この価格ではひとつ格下のクルマしか買えなくなっている。

そして今、われわれが知りたいのは ‘W213’ 型のEクラスがどのように変わったかである。もう少しストレートにいうならば、現時点のチャンピオンであるジャガーXFに対して、どのような攻撃を仕掛けるかである。

今回われわれが集めたのは、4気筒ディーゼルの4台。欧州でもっともセールスを伸ばすグレードだからだ。メルセデスE220dは195ps、ジャガーXF 20dは181ps、BMW 520dが190psをそれぞれ発揮する。

メルセデス・ベンツEクラスに期待するもの。それは重厚さ、実直さ、マテリアルの質感の高さ、スペース、キャビンの静けさ、乗り心地、充実した装備などだろう。おっと、4気筒ディーゼルが最高レベルにあることも。

E220dは、シュトゥットガルトのニュージェネレーション、‘OM 654’ と呼ばれるアルミニウム製ブロックの2.0ℓディーゼルによる恩恵を受ける、最初のメルセデスでもある。ちなみに、‘OM 651’ 2.1ℓの後継だ。

これまでのユニットと比べると、単体のサイズは小さく、重量もはるかに軽い。シリンダー内のフリクションも低減され、クランクシャフトはオフセットされた。さらにバランサー・シャフトのポジションも変わった。