ポルシェ718ケイマンS

公開 : 2016.07.11 05:55  更新 : 2017.05.29 19:04

これまでの繊細さは損なわれているか? わたしはそう思う。およそ5年前にAUTOCARがテストした、2.7ℓユニットとマニュアルを組み合わせていたケイマンのよううな一体感や対話性は過去のものとなっている。

手書きでていねいに書かれた手紙を交換するというよりも、むしろ高速なネット回線に乗って飛び交うメールを思いおこさせる部分が強く、ステアリングはデジタル感を、エンジンは効率だけを追い求めているようだ。

結果的に色彩豊かな活発さは失われ、密なコミュニケーションとは一味変わった。同時にこういった変化は避けられないとも感じる。また、同時にこれを致命的な欠点だと感じさせないのが、718ケイマンの長所である。

細かい部分を言及しているということを前置きしたうえで、やはり動的性能はある種の高みに達している。それゆえ自信をもって限界域にアプローチでき、£48,834(644万円)も正当性があるどころか、安いとさえ感じるほどである。

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