■どんな感じ?

まず、これは日産リーフやBMW i3のようなEV専用車ではない。エンジンを搭載する5ドアのUp!をベースにしており、ルックスや運動性能はおなじみのものだ。

悪いことではない。Up!は優れたシティカーであり、EVのベースとしては望ましいモデルだ。これにモーター特有の瞬時に立ち上がるトルクが加わることで、エンジン搭載車より走りはシャープに感じられる。また、静粛性の高さは、混雑した都市部でもリラックスしてドライブできる。

ただし、キャビンは完全に無音というわけではなく、速度を上げればそれなりにロード・ノイズが侵入してくる。それでも快適性は高く、インテリアは機能的でハイクオリティ、質実剛健といったところだ。

EVへのコンバートにより、妥協を強いられる部分はここにはない。モーターはフロントに、バッテリーはフロアに配置され、シティカーの水準から見れば十分に広いスペースはそのままだ。