シトロエン初のSUV『C5エアクロス』が第二世代に進化! 心地よい室内で感じた、抜群の直進性と穏やかな乗り心地【森口将之が解析】

公開 : 2026.06.03 11:45

2019年に日本で初代が発売されたシトロエン初のSUV『C5エアクロス』が、第二世代に進化しました。日本へは1.2L直列3気筒ターボ+モーターのマイルドハイブリッドが導入されます。森口将之による解析です。

初代はまぎれもないシトロエン

シトロエンというと今でも、流線形の優雅なフォルムを思い浮かべる人がいるかもしれない。そんな人たちにとっては、ここで紹介する『C5エアクロス』のようなSUVは、受け入れ難い存在になるのだろうか。

確かに2019年に日本で発売された初代C5エアクロスは、日本市場ではシトロエン初のSUVであり、シトロエンを何台か乗り継いできた僕も、諸手を挙げて歓迎するような気持ちではなかったと記憶している。

第二世代に進化した『シトロエンC5エアクロス』。取材車は『マックス』。
第二世代に進化した『シトロエンC5エアクロス』。取材車は『マックス』。    平井大介

しかし2019年は、アンドレ・シトロエンがクルマづくりを始めて100周年という記念すべき年。同じ年には弟分のC3エアクロスも登場した。そしてメカニズムでは、『プログレッシブ・ハイドローリック・クッション』(PHC)を初搭載した。いろいろ節目の車種でもある。

PHCはダンパーの中にもうひとつのダンパーを内蔵した成り立ちで、かつてのハイドロニューマチックやハイドラクティブとは原理は別物だったものの、乗ればインポーターが『ハイドロの再来』と謳うとおり、ちょっと過剰にも思えるドンブラコ的な揺れを届けてくれて、まぎれもないシトロエンだと認めたくなった。

新世代デザインの中では群を抜いて魅力的

そのC5エアクロスが、第二世代に進化した。プラットフォームはプジョー3008/5008やDS No8と同じ新世代のSTLA(ステラ)ミディアムを採用。パワートレインはステランティスではおなじみになった、1.2L直接3気筒ガソリンターボにモーター内蔵6速DCTを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムだ。

デザインもC3などで先行投入されている、シトロエンの新しいデザイン言語を取り入れてきた。でも実車を前にすると、新世代デザインの中では群を抜いて魅力的に見える。

C3などで先行投入されている、シトロエンの新しいデザイン言語を取り入れてきた。
C3などで先行投入されている、シトロエンの新しいデザイン言語を取り入れてきた。    平井大介

もともとSUVで背が高く、スクエアなキャビンを持っていたためもあるが、フェンダーやサイドシルの凝ったディテール、翼のようにボディから張り出したリアコンビランプなど、個性的な造形をいくつも見ることができる。

それでいて、ボディサイドのキャラクターラインはゆったりしたカーブを描いていて、その下のパネルは無駄な線がなく面で見せるなど、フランス車らしい美意識が健在であることも実感できる。

ボディサイズは長さと幅が拡大され、全長4655mm、全幅1905mm、全高1710mmになった。1.9mを超えた幅は気になるが、長さは5ナンバー枠内に収まっているので、それほど巨大ではないし、先代より伸びやかなプロポーションになったのは、シトロエンらしさではプラスと言えそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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