■「買い」か?

e-Up!のライバルはBMW i3や日産リーフ、ルノー・ゾエなどで、それらには航続距離で水を空けられている。

i3とリーフは価格が高いが、ゾエはより大きなバッテリー容量や広い室内空間を備えながらも安価だ。英国におけるe-Up!の強みは、8年／16万kmの気前いい保証や、様々なローンのプランだ。

とはいえ、値付けの高さは、一般的なユーザーにとってはゆゆしき問題だろう。なにしろ、極めて元気で燃費にも優れる1.0ℓTSI搭載車を£8,000(115万円)も上回るのだから。

e-Up!は確かに魅力的な部分も多いが、もう少し航続距離が伸びて価格が下がらない限りはニッチ・モデル止まりで、主流にはなれない。

■日本版編集部の見立て

価格やクオリティは別として、現時点でのEVの最大のネックはその航続距離にある。そういった意味では航続距離でライバルに劣るe-Up!はまだまだ購入に踏み切れる理由はあまりない。シティ・コミューターとして2台目のクルマとして使うなど、用途が限定されてしまうようだ。

フォルクスワーゲンe-Up!

価格	£20,780(300万円)
全長×全幅×全高	3540×1645×1489mm
最高速度	129km/h
0-100km/h加速	12.4秒
航続可能距離	159km
CO2排出量	0g/km
乾燥重量	1214kg
エンジン	モーター
最高出力	82ps/3000rpm
最大トルク	21.4kg-m/2800rpm