2代目ミニ・クロスオーバー 最上級グレードに試乗 500万円級になったそのワケは?

公開 : 2017.05.01 17:03  更新 : 2017.05.29 19:14

  • ピクニック・ベンチは、スキー場でブーツを履き替える時や、アウトドアに便利。

  • ソフト素材のベンチだから、フロアボードの裏に簡単に収納できる。

ディーゼルとは思えぬ回転

今回試乗したのはSDで、2ℓ直4のディーゼル・ターボ・エンジンは最高出力190ps/4000rpm、最大トルク40.8kg-m/1750-2500rpmを発揮する。すでにミニの3ドアに搭載されているのと同じだけれど、このエンジン、ディーゼルとは思えぬスムーズな回転と伸びやかなトルクの供給を身上としている。車重は1630kgに達していて、1290kgの3ドアより340kgも重い。

こんなヤツがミニであるはずがない!

と断言するのは早計だ。あにはからんや、ドライビング感覚はやっぱりミニなのである。直線時はFWD、ステアリングを切ると、その抵抗を感知して電子制御クラッチが自動的に後輪にトルクを供給する。なので、アクセルを全開にしてもトルクステアというものがない。という点ではミニっぽくないけれど、キビキビとよく走る。BMWが主張するゴーカートライクなハンドリングの持ち主なのだ。

試乗車はオプションのダイナミック・ダンパー・コントロールが装着されていて、ドライビング・モードを「スポーツ」にすると硬くなるその硬さ感もミニならではである。といって、クロスオーバーだけにサスペンション・ストロークはたっぷりしている。山道のコーナーだと大きくしなやかにロールする。乗り心地は、硬いけれど、ハーシュネスはほとんどない。255/50R18のピレリP ZEROがランフラットではないことも幸いしているかもしれない。ただし、「ミド」「グリーン」だと、ちょっとフワツク感がある。山道は「スポーツ」に限る。

でもってクーパーSDのディーゼル・エンジンがまるで昔のOHVを彷彿させる。5000rpmぐらいまでしか回らないけれど、それで十分楽しい。トルクは40.8kg-mもある。昔でいえば、ローバーV8を積んでいるようなものだ。車重1630kgを軽やかに走らせるにちょうどいい感じのトルクを生み出してくれる。
 

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