ジャガーXJR「575」試乗 5.0ℓV8スーパーチャージャーの威力は?

公開 : 2017.11.06 12:10

どんな感じ?

「ラグジュアリー」とは何なのか?

後輪駆動のXJは、すべて油圧式ではなく電動のパワーステアリングだ(四輪駆動は油圧式のまま)。ダッシュボード中央には新しく10インチのタッチスクリーンが備えられ、ソフトも更新されてレーン保持システムやパーキング・アシスト(だから電動パワステなのだ)、それにシティー・ブレーキやレーダー・クルーズといったアクティブ・セーフティ・デバイスも追加された。

「ラグジュアリー」と書くと、ベントレーの連中は待ったをかけるだろう。Sクラスなどラグジュアリーではないと彼らは考えている。なぜなら化粧パネルに最高級の世にも貴重な木材を使っていないからだ。ジャガーも使っていないが、「ラグジュアリー」という言葉は、(ベントレーの定義に従うと)SクラスやアウディA8よりもXJに合っていると感じる。

しかし実際には、XJは両車よりもラグジュアリーではない。なぜだろう。

見た目の品質のせいでないことは確かだ。XJのインテリアに劣るようなところはSクラスにはまったくない。また何度も言うように、たくさんのボタンがあったり、技術的に進んでいるせいでもない。でも何かある。

おそらく、それはデザインのせいだろう。ジャガーは内装、外装とも魅力的なクルマだ。特に外装だが、ダッシュのトップ周りもオシャレだ。

しかしおそらく、色気に関しては少し保守的な感じがする。ほかのクルマよりもちょっと蠱惑的で、ちょっとパーソナルだ。このクラスでロールス・ロイスファントムと最も感じの似ているクルマ、つまり典型的なラグジュアリーカーを選ぶとしたら、おそらくXJだろう。やはり正確に説明することはできないが(でもそんなこと、誰にもできないだろう)。

さて、リア・シートから始めよう。

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