どうなるポルシェのEVシフト 911、2020年代後半にEVに?

公開 : 2018.01.20 01:20

911もEVになるか?

このようにポルシェでのEV化が一気に進む中、ポルシェブランドの象徴である911もEVになる時代が来るのだろうか。

ブルーメCEOが明らかにした、2023年の911プラグインハイブリッド車の量産が始まれば、その数年後の2020年代後半から2030年代に入ると、911EVは当然のようにポルシェラインアップに組み込まれている可能性は十分にある。

その頃には、次世代の電池と呼ばれる、小型軽量で体積当たりのエネルギー密度が現在のリチウムイオン二次電池より遥かに高い全固体電池の大量生産も始まっていると考えされ、RRとしての911本来のハンドリングや乗り心地を損なわないEV化が実現される可能性がある。

だが、911EVの量産化で最も大きな課題は、ユーザーがそれを望むかどうかだと思う。

911の完全EV化は、過去にあった内燃機関の空冷から水冷なったという技術進化とは異質の技術進化であり、911という商品としてあり方を大きく左右する、ポルシェにとって大きなハードルだ。

筆者の予測では、ポルシェとしては、またフォルクスワーゲン全体として、自動車メーカーにとって極めて厳しい内容である欧州CO2規制をクリアしていくため、価格の高いモデルでは全車がプラグインハイブリッド車になるだろう。そのいくつかは、商品性を十分に考慮した上で、
EV化へと進む。

こうしたフォルクスワーゲンの中長期的なEV化戦略の中で、ポルシェ911はフォルクスワーゲン全ブランドの中で、最も遅くEV化されるモデルになるだろう。

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