孤高のF1実況者と一緒にF1を観ると?

公開 : 2018.01.20 11:40

誠実さの問題

レース当日、ウォーカーはわれわれをあの有名な笑顔で迎え入れ、そして彼の長いキャリアを示すかのような、それほど多くはないが、みやげ物や貴重な品々で飾られた居心地の良い部屋へと案内してくれた。

わたしは前にもこの部屋へ足を踏み入れたことがあるが、ウォーカーはこういった飾り物にそれほど価値を見出すような人間ではない。それよりも彼にとっては、有名なオートバイ・レーサー兼エンジニアであり、コメンテーターでもあった父グラハム(別欄記事参照)がマン島TTレースで勝ち取ったメダルの方が重要だろう。

テレビはチャンネル4に合わせてある。なぜ有料放送のSkyではなくて無料放送なんだろう? マレーは「自分はとってもケチだからね」と冗談を言うが、実際には彼にとっては長年付き合いのあるプロデューサーであり友人でもあるマーク・ウィルキンがチャンネル4の中継を担当しているからだ。つまり、誠実さの問題であり、これがウォーカーの信条だ。

彼は昨日の予選ラウンドについて簡単に説明してくれたが、ささいな事柄までわたしなんかよりもよっぽど詳しい。ウォーカーはハッキリとフェラーリのベッテルが勝つことを望み(いわく、「F1には強いフェラーリが必要」とのことだ)、メルセデスのドライバーとの戦いに焦点を当てている(ボッタスはチャンピオン争いで2位になるためベッテルに勝ちたいはずだ)。

そしてルノーがコンストラクターズ・チャンピオンシップでトロ・ロッソとハースを上回る6位を確保して欲しいと言いつつ(ルノーはその投資に見合った成果を出す必要がある)、ダニエル・リカルドがドライバー・チャンピオンシップで4位を確保できるように十分なポイントをあげることを望んでいる。

ベン・エドワーズとデビッド・クルサードたちが解説をしている間に、マレーとわたしは昨日の予選結果の確認を終えたので、フェラーリに関する議論に話題は移った。

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