F1初心者向け 2026年シーズンの新ルール解説(前編) 何がどう変わった? 今週末ついに開幕!

公開 : 2026.03.07 11:45

新しいシーズンの幕開けとともに、F1の新時代が始まりました。本特集では2026年の抜本的なレギュレーション変更やそれに対するドライバーの反応、各チームの動向、そして懸念される点などを大まかに解説します。

史上最大のルール変更

今年もF1の時期がやってきた。しかし、わたし達が知るこれまでの姿とは大きく異なる。

新しいルール、新しいマシン、新しいレーススタイル……。F1の人気はますます高まっているが、今後も成長し続けるのだろうか、それとも突然の破綻を迎えるのだろうか? 一部の人々の間では、新時代を迎えたF1が自滅的な方向に向かっているのではないか、という懸念も見受けられる。

マクラーレンMCL40
マクラーレンMCL40    マクラーレン

F1のレギュレーション(規定)は今年、過去最大規模の刷新を迎える。レギュレーション変更はこれまで何度も耳にしてきた話題だが、今回はまさに前例のないレベルのものだ。

アストン マーティンの新チーム代表、エイドリアン・ニューウェイは「2026年は、おそらくF1の歴史上初めて、パワーユニットの規制とシャシーの規制が同時に変更される年になるでしょう。まったく新しいルールセットが適用されるのです」と述べている。

一言で言えば、新世代マシンはより軽量、より小型、より機敏になり、わたし達の目には均整が取れた美しい見た目になっている。シャシーの幅は100mm縮小、ホイールベースは200mm短縮され、最低重量は30kg減の768kgとなった。

ピレリのタイヤも小型化されている。フロントは25mm、リアは30mm幅が狭くなり、直径もわずかに縮小された。これにより重量と空気抵抗の低減が図られている。総合的にダウンフォースは2025年モデルから最大30%削減され、空気抵抗はほぼ半減した。「まったく別のマシン」という表現は決して誇張ではない。

市販車に即したハイブリッド

エンジン規定を改定した理由は、基本的には自動車業界全体の要求に沿うようにするためだ。アウディフォード(レッドブルのパートナー)、ゼネラルモーターズ(キャデラック)が新時代の幕開けとともにF1への参入を決めた事実が、このレギュレーション変更の正当性を証明していると言える。

内燃機関は引き続き1.6Lターボチャージャー付きV6エンジンで、エネルギー回収はリアアクスルに限定されている。しかし、燃料は食用に適さないバイオマスから作られた完全持続可能な燃料(非化石燃料)を使用し、電気のパワーはより強力になった。ただし重量も増加し、151kgから185kgに増えている。

メルセデスAMGのパワーユニット
メルセデスAMGのパワーユニット    メルセデスAMG

F1は従来の熱エネルギー回生システム「MGU-H」を廃止した。自動車メーカーのニーズにそぐわないと判断されたためだ。しかし、運動エネルギーを回生する「MGU-K」は大幅に強化されている。昨年の約160psから、今や驚異の470psを発揮する。エンジンの530psと組み合わせれば、最高出力1000psに達する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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