フォルクスワーゲンが中国に「入れこむ」理由 成長過程、電動化の野望さぐる

公開 : 2018.04.25 20:20

グローバルな自動車産業に対する影響

現在の自動車業界におけるクルマの3大トレンド(つまり、SUV、コネクテッドカー、それに電動化)は、すべて中国によって加速する。

2012年以降、中国でのセダンの売り上げは伸びていないのに対して、SUVの売り上げは年間1000万台以上にまで成長し、今や全販売台数の半数を占める。

このためフォルクスワーゲンは、2020年までに中国で販売するSUVの車種を現在の3車種から大幅に増やす計画だ。

中国の消費者は大きなクルマに対する信仰があり、ゆえにSUVに惹かれる(そのため中国ではストレッチ・サルーンも数多く販売されている)。

ちなみに新型トゥアレグを含めて、多くのSUVが欧州人の目から見ると鉄面皮なフロントデザインになるのも、中国人の好みのせいである。

なお、SUVの伸びは若者によって支えられている。中国の自動車販売の65%は初めてクルマを買う顧客で、購入者の平均年齢は34歳。欧州では50代半ばである。

そういう若い購買層はコネクテッドカーに対する要望も強い。中国のスマホ契約者は3億5000万人で、オンラインショッピングの市場は5320億ポンド(81兆4000億円)に上っている。

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