プロドライブ社とは何者か? 救急車からF1まで CEO語る自動車業界の今

公開 : 2018.06.02 19:10

増える電動化の仕事

救急車プロジェクトはプロドライブが最近完了した仕事から生まれた。トランジット・バンのハイブリッド化である。バンベリーを本拠地とするこの会社は、レンジエクステンダー・ハイブリッドシステムを設計し、フォードの1ℓエコブーストに組み合わせた。トランジットのエンジンベイでさえも本当にギリギリの大きさだった。

「スペース的には十分だと思われるでしょう。でもボンネットの下はとても窮屈だったんです」とプロジェクトにかかわったリチャーズはいう。フォード、先進推進力センター、ロンドン交通局などいくつかのパートナーが参加したプロジェクトである。

27台のバンが製作され、ロンドン周辺で試験が行われている。量産が現実的であるか、汚染が減少するかを評価するためである。

このトランジット・プロジェクトはプロドライブの能力を知らしめるものである。「われわれはコンセプト的な仕事で多くのパートナーをまとめるのが得意なんです」とリチャーズはいう。「最先端の設計ではありません。量産車に組み込んで、実際にうまくいくのかを検証するのが目的です」

今後、プロドライブは電動化の仕事が増えるだろうと彼は見ている。現在は会社をこの分野のエキスパートにしようとしている最中だ。

「現実的でなければなりません。開発ファンドはほとんど皆この方向ですからね」と彼はいう。「内燃機関のエンジンはなくならないでしょうが、いま課題となっているのは、どのようにハイブリッドと組み合わせるかなんです」

関連テーマ

おすすめ記事

 

フォーミュラ1の人気画像