スターメー賞 ディーゼルのNOx問題を解決した研究者 AUTOCARアワード2018

公開 : 2018.05.26 15:40

まもなく実車でのテストを開始

問い合わせに対応していないときには、ハーグレーブとウィルソンは発明の改善を続けている。最近はもうひとり、助教のマット・カッパーも加わり、大学からACCTのテストカーを買う補助金も取得した。テストカーはEU6規制以前の(かつSCR以前の)ファミリーセダンが理想的であり、フォルクスワーゲングループのモデルにするのが重要だと思っている。

現在の候補は2輪駆動のアウディA4 TDIである。センター・トンネルがクアトロ・モデルの4×4用に作られており、二輪駆動モデルでは「空っぽ」なので、排ガス実験装置を組み込むのに都合がいいのだ。

今月末までに、クルマを購入して装置を取りつけ、調整してデータを集める。計画ではACCTの実験結果をウェブサイトに掲載し、関心のある人がリアルタイムで性能を閲覧できるようにする。システムの有効性を実証する一番良いやり方だろう。世界をひっくり返すような結果が得られるに違いない。

素晴らしい成果を得るには、ふたりの生産的な協力関係がとても重要だったということで、ACCTの発明者は意見が一致する。「ジョナサンがとても頭がいいことは初めからわかっていました」とハーグレーブはいう。

「われわれはとても難しい問題に取り組んできましたが、彼は本当に素晴らしい。彼は1年間パーキンス・エンジンにいて排ガスの後処理問題を学んできました。そして戻ってくると、ぼそっとこう言ったんです。『僕がこの問題を解決できたら素晴らしくないですか?』とね」

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