氷上性能に振り切ったスタッドレスタイヤ ダンロップ『ウインターマックス・アイスプロ』発表【 #大谷翔平 選手がCMに登場】

公開 : 2026.07.06 07:05

7月1日、ダンロップはスタッドレスタイヤ『ウインターマックス』の新シリーズ『アイスプロ』を発表しました。大谷翔平選手のCM登場で注目が集まる中、氷上性能に振り切ったという特徴を篠原政明が解説します。

当初のスタッドレスタイヤは限定的で滑りやすかった

7月1日、ダンロップ(住友ゴム工業)はスタッドレスタイヤ『ウインターマックス』の新シリーズ『アイスプロ』を発表。8月より順次発売する。

1980年代、冬のタイヤはスパイクタイヤが主流だった。しかし粉じんによる健康被害が指摘され、1990年にスパイクタイヤ粉じん規制法が制定された。翌1991年からスパイクタイヤは販売が中止され、スタッドレスタイヤの普及が始まった。だが当初のスタッドレスタイヤは、氷上性能は限定的で滑りやすかった。

ダンロップはスタッドレスタイヤ『ウインターマックス』の新シリーズ『アイスプロ』を発表。
ダンロップはスタッドレスタイヤ『ウインターマックス』の新シリーズ『アイスプロ』を発表。    ダンロップ

ダンロップではスタッドレスタイヤの開発を進め、2012年に発売された『ウインターマックス01』では、氷上性能を中心に各性能を従来品から向上させた。その後、2016年に『ウインターマックス02』、2020年には現行品の『ウインターマックス03』を発売し、氷上性能を進化させてきた。

次世代オールシーズンタイヤの登場

また、年に数回しか雪が降らない準降雪、非降雪エリアでもスタッドレスタイヤの需要は年々高まっており、これに対応すべく2024年に登場したのが次世代オールシーズンタイヤの『シンクロウェザー』だ。この登場で、準降雪、非降雪エリアではシンクロウェザーが十分な冬性能を発揮してくれる。

ならば、ウインターマックスはどう進化させるべきか? これまでは、氷上、雪上、ノイズ、ドライ、ウエット、ライフといった性能を満遍なく向上させてきた。

オールシーズンタイヤ『シンクロウェザー』を装着したいすゞ117クーペ。
オールシーズンタイヤ『シンクロウェザー』を装着したいすゞ117クーペ。    山田真人

しかし準降雪、非降雪エリアをシンクロウェザーに任せることで、新スタッドレスタイヤは降雪エリア用に氷上性能を特化させ、これと相反するドライ、ウエット、ライフ性能を抑え氷上性能に注力する『氷に振り切ったスタッドレスタイヤ』とした。それがアイスプロなのだ。

アイスプロに投入された様々な新技術

さてアイスプロは、氷上性能を限界まで追求するためにどのような技術が投入されたのだろうか。

これまでのスタッドレスタイヤは、氷上で滑る原因の水を『除水』して『密着』させていた。だがアイスプロでは『密着』の先に注目し、低温でもゴムの柔軟性を持続させる成分を配合した『ふんばり吸水ゴム』を採用。これが氷上路面の水膜を除去して、大きな力が加わっても、しなやかに変形して隙間なく密着状態を『持続』し続けるのだ。

7月1日、ダンロップは『アイスプロ』の発表会を都内で開催。
7月1日、ダンロップは『アイスプロ』の発表会を都内で開催。    ダンロップ

また、このゴムの性能を最大化するため、接地面積を増大させる新開発プロファイルとサイプ(タイヤの溝に刻まれた細かい切れ込み)量を大幅に増やし、除水、エッジ効果を高めた新開発トレッドパターンを採用している。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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