新型レクサスRX 450hLプレミア 試乗 欧州初の7人乗り 明確な強みに欠ける

公開 : 2018.06.21 10:10  更新 : 2018.06.21 10:38


どんな感じ?

3列目はあくまでも子供向き

3列目シートを搭載はしているが、RX 450hLは期待ほどの広さを実現しているわけではない。実際には、3列目は子供専用といったところ。3列目のレッグルームを生み出すためには、2列目のシートを前にスライドさせなければならない。結果として、2列目にも妥協が生じ、大人が座ると膝前の空間は不足がちになってしまう。3列目を使用しなければ、十分に快適ではあるのだけれど。

車内の居心地は良い。シートはもう少しサポート性が欲しいが、素材自体は上質。安価な素材は、目に入らないような箇所の使用に抑えられている。インスツルメントパネルに収まるアナログ式のメーターは可読性が高いものの、ライバルモデルが採用するデジタルモニター式のものと見比べてしまうと、旧式に感じられてしまう。

インフォテインメント・システムも、期待する内容には届いていない。ダッシュボード上面に収まる12.3インチのモニターは見やすいが、ジョイスティック状のコントローラーは反応が良すぎる。右利きの場合、左手で操作することになるから、思った通りの操作が一層難しく感じられるのだろう。

一方で路上でのレクサスは、ラグジュアリーなモデルとして、充分納得できる仕上がりを得ている。電気モーターとガソリンエンジンの組み合わせによるパワープラントは、スムーズで静か。V6エンジンが始動するとき以外、モーターとエンジンとの駆動力の移行も感じ取ることができないほど。アクセルペダルを軽く踏めば、電気モーターだけでの走行も可能だ。

ただし、レクサス製のハイブリッドが持つ悩ましい点が気になる。ドライビングモードには、エコモードとEVモードが備わってはいるが、RX 450hLに搭載されているバッテリーの容量が小さすぎ、電気のみで走れる距離が非常に短いのだ。少ない電力を有効に使うには、右足の繊細な操作が求められてくる。また、スロットルペダルを1/4以上踏み込むと、EVモードを選んでいたとしても、エンジンは自動的に始動してしまう。

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