長期テスト アウディTT RS(4) RSの中でも特にアグレッシブ

公開 : 2018.07.10 16:10

変わるRSのポジション 過激さが持ち味のTT

それにもかかわらず、われわれが購入したモデル以降、TT RSのポジションは大きく変わりつつある。しかし、この変化の背景にはTT RSよりも、むしろアウディの他の主力モデルのステータスが変わっているのが関係している。

ここ数年で、TT(や基本的構造を共有するRS3)から、より大きなモデルや、それらに搭載されるV8エンジンへと注目が移っている。そして、最新世代のRS4やRS5(それに近日登場のRS6)は、慣れを要する独特な部分もあるものの、ドライビングマシンとしての完成度に疑う余地はない。妥協のない完成度、驚くほどの速さ、感性に訴えかけてくる魅力はアウディ独自のものだ。

最近RS4はエンジンが変更されたが、それも決して悪いものではない。新型2.9ℓV6エンジンはオールラウンダーで、日常生活でも使えるかつてない出来だ。

しかし、荒々しさが完全に削がれていることには我慢が強いられる。ポルシェと共同開発のV6ターボエンジンは、先代のV8よりもいくつかの部分で優れているが、かつての自然吸気V8のサウンドを思い出すと、8000rpmに達した際の感情を掻き立てる官能性は物足りないの一言に尽きる。

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