ドライバーズカー選手権 歴代チャンピオン 現在の価格は? 後編

公開 : 2018.12.02 06:10  更新 : 2019.05.04 13:03

マツダMX-5(日本名:ユーノス・ロードスター)(NA)(1990年チャンピオン)

発見した車両:1996年モデル MX-5、7万6000km、2250ポンド(33万円)


2014年、英国ベストドライバーズカー選手権の25周年を記念した記事でアンドリュー・フランケルは「クラスを越えたモデル選びこそが、この選手権の長年にわたる人気と影響力の源泉であり続けており、ブランドやエンジン出力、価格といったものに囚われずにチャンピオンを選んできた」と述べている。2012年のトヨタGT86の勝利がこの事実を象徴しているが、この流れが創り出されたのは早くも選手権開催2年目の1990年のことであり、ちっぽけなマツダMX-5がBMW M5やフォード・シエラ・コスワース4×4、ポルシェ944といったモデルを打ち負かしたことに始まっている。

マツダのこの勝利は、彼らがスポーツカーを新たに創り出したからではなく、古くからの流儀に従ったからだ。そのコンパクトなボディサイズや、必要最小限の重量、ダブルウィッシュボーンのサスペンションにバランスに優れたシャシーとキビキビとしたステアリングなど、何も新しいものはなかった。つまり、マツダは伝統的なスポーツカーの基本に立ち返って、それを現代的な技術と組み合わせて美しいボディに詰め込んだのだ。そして現行MX-5もまさしく同じ手法で生み出されたモデルであり、その点では新型アルピーヌA110と同様な存在だといえる。

最近までごく初期のモデルであれば数万円から見つけ出すことができたが、状態の良い個体、特に激しいモディファイを受けていない車両はますます希少な存在となっており、その価格は上昇傾向にある。だが、依然として2000ポンド(30万円)も出せばそんな車両を手に入れることが可能だ。

走行距離はそれほど気にする必要はなく、16万1000kmを走破したような個体でも、適切なメンテナンスを受けてきた車両であれば、MX-5のエンジンは依然として最高の状態を維持している。だが、錆には注意が必要であり、リアホイールアーチ、サイドシルとAピラーの付け根は特に注意してチェックしたほうが良いだろう。

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