至高の直6 新旧対決 BMW M2コンペティション vs M3 CSL 前編

公開 : 2019.02.02 10:10

Mが本気で軽量化

対するCSLは、E46型M3にGT3 RSを掛け合わせたようなクルマだ。まあ、そのことはBMW自身が実にわかりやすく示してくれたことでもある。デビュー時の広報発表でも、「ブランドの核となる」サーキットむけの特別仕様で、肥大の一途をたどる「重量の悪循環」を「根本的な手法だけで」断ち切ったと謳っていたのだ。そう、ニュートンの第2法則にのっとった方法で。なんとまあ。

これにはちゃんと正当性もあって、その詳細を知ったあとでは、M2が「コンペティション」になって変わった内容なんぞは非喫煙者用キット同然にしか見えなくなってくる。あいにくあまりにも多岐にわたるので、ここではさわりだけを示そう。

まずリアガラスが薄くなり、ルーフパネルもカーボンファイバー製となる。揚力を半減するフロントスポイラーもおなじくカーボンファイバーだし、ボンネットもスティールからアルミになった。専用のアルミホイールはこれだけで11kgの軽量化だ。

パワーも343psから365psにあがった。トランクに敷かれる床材も「ペーパーハニカムサンドウィッチパネル」という大層な名前になるが、要はダンボールだ。おまけにトランクリッドもスティールからグラスファイバーに変更される。このトランクリッドなどは、BMW Mの本気度がもっともうかがえるところだ。

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